◇ ページ42
「Aちゃん？」
『はい？』
ニコニコと、
カウンターで頬杖をついてこちらを眺めている相葉さんが、
「ずっと聞きたかったんだけど」
彼のこと、恋愛対象として見てるんじゃない？
と続けた。
『、かれ、』
「そう、今話してる彼」
『翔くん、は...、教え子ですよ』
「ほんと？」
『はい、』
さっき、翔くんを呼んだときに、
彼女に出したコップを洗いながら、
心の中では、不自然になっていないか、
すごく不安だった。
気を付けていないと、
震えてしまいそうで、
コップを落としてしまいそうで、
ついには頭痛までしてきた。
さっきから弱い痛みはずっとしてるけど
気のせいだと思ってた。
「じゃあ、」
『、』
「え？ちょ、大丈夫？」
痛い、というか、
何？体に力が入らなくて、
しゃがみ込みそうになるのを、
相葉さんが支えてくれた。
「ゆっくり息を吐いて...吸って...」
耳元でささやかれる言葉の通りに呼吸を繰り返すと、
少しだけ落ち着いてくる。
「力入る？」
『わかんな...』
「大丈夫だよ、ちょっといっぱいいっぱいになっちゃっただけ」
抱き寄せられて、背中を優しくなでられる。
安心して、涙が落ちた。
だんだんと震えてた体に力が入るようになって、
「あー泣いてる、びっくりしたよねぇ！」
『はい...でももう、大丈夫、』
「ほんと？よかった」
ホッとしたように笑った相葉さんには、
体の弱い妹さんがいて。
こういう対応に慣れているって前に言ってた。
「Aちゃん？」
『え、』
「涙、止まんないね...」
相葉さんの手が、ほほに伸びて涙を掬った。
「ね、」
『ん？』
「これは...、」
『？？』
「やっぱいいや(笑)」
AちゃんAちゃん、
相葉さんが名前をたくさん呼んで、
それがちょっと恥ずかしくて、
『ふふ』
「あ、笑った(笑)」
『恥ずかしい、』
「え、なんかごめん！」
あは、って笑った相葉さんが、
とんとん、って背中をなでながら、
「Aちゃん、」
『ふふ、』
「ちょっとぉ、これは真剣な話、」
恥ずいからあんま顔見て言えないんだけど、
「俺のことは？恋愛対象として、見てくれる？」
ぎゅうう、って相葉さんの腕に力がこもった。
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ももねる(プロフ) - たまりんさん» はじめまして、読んでいただけてとても嬉しいです。楽しんでいただけるよう、精一杯頑張ります、よろしくお願いいたします。 (2020年5月5日 18時) (
レス) id: 783ca8666b (このIDを非表示/違反報告)
たまりん(プロフ) - はじめまして。 S Sさんが好きで、オススメ作品に上がっていたので読ませていただきました。それぞれの恋心が見え隠れして、続きが読みたいと思いました。更新楽しみにしております。 (2020年5月5日 9時) (レス) id: 73cb3c7af7 (このIDを非表示/違反報告)
ももねる(プロフ) - あやみさん» はじめまして、コメントありがとうございます！とても嬉しかったです、頑張ります(*´艸`*) (2020年4月29日 22時) (レス) id: 783ca8666b (このIDを非表示/違反報告)
あやみ(プロフ) - こんにちは！はじめまして。設定が面白くてこれからが楽しみです！ご自分のペースで頑張って下さい！ (2020年4月29日 13時) (レス) id: 640a7319d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ももねる x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=akinko0125
作成日時：2020年4月28日 23時
