`･61･´ :黒いガラケー 〜Ｓ〜 ページ16
＊
ついに明日は球技大会で
俺は明日の進行とか色々の雑務があるから
放課後生徒会室に残って仕事をすることになった。
翔「A。
俺、今日残んなきゃいけないからさ、
先帰っててよ。」
「ん。
オレもちょーど用事あって
一緒に帰れなかったからいいよ。」
翔「用事…？仕事のこと？」
「んー。そーじゃねーけど…」
翔「何すんの？」
「…まぁ別に隠すモンでもねーか。
昨日果たし状が届いててさ。」
“こっちに”
と言ってAは黒いガラケーをひらひらとふった。
黒いほうの携帯は
中３の頃からAが使ってるもので、
いわゆるあっち方面の連絡に使う携帯。
ヤンキーというものは
割と色んな所で繋がってるらしく
Aにケンカで負けた奴の話を聞いた別の奴が
Aに挑んでまた負けて、
それでまた別の奴が…というふうに
ねずみ算式に黒い方の番号が知られていき
いつしかAにケンカを挑んで勝つことが
ヤンキー達のステータスとなっていった。
でもこれまでAに勝った者はいない。
Aが面倒臭くなったのと
ここらへんのヤンキーの殆どがAに敗れたから
最近は滅多に鳴らなくなってたんだけど…
ということを潤に聞いた。
翔「行くの？」
「んー。呼ばれたし。」
翔「面倒臭いんだろ？
なら行かなくていいじゃん。」
「別に。大した労力じゃねーし。」
翔「行くなよ。」
「…ヤダよ。
つか別にお前には関係ねーじゃん。」
イラッとした。
何が関係ねーだよ。
関係あるっつーの。
お前が怪我とかしたらと思うと
心配でしょーがねーんだよ！
…と言っても聞いてくれねーだろうし
クソ、鈍感にも程があるだろ…
翔「じゃあ一つだけ。」
「……何。」
翔「絶対怪我せず帰って来い。
あと夕飯は一緒に食う。
待っとくからそれまでに帰ってこいよ」
「…一個じゃねーじゃん」
翔「お約束だろ？
A帰って来なかったら
俺夕飯食えねーってこと忘れんなよ。」
「んー。」
翔「怪我すんなよ。絶対だからな。」
「楽勝、オレを誰だと思ってんだよ
指一本触れさせずに倒してやるっつの。」
椅子から立ち上がって。
眠たそうにあくびをしながら
Aが教室を出て行く。
一瞬だけ見えたAの横顔は
あまりにも冷たい目をしていて
まるで知らない人みたいだった。
`･62･´ :面倒くせー…→←`･60･´ :気付かずに… 〜Ｓ〜
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怪し嵐(プロフ) - コメントありがとうございます！そうなんです！この話で松潤は金髪姫と赤王子を繋ぐ大事な存在なんです！ (＞∀＜＊)優潤をこれからもよろしくお願いします♪(笑) (2017年1月2日 22時) (
レス) id: c3560c009a (このIDを非表示/違反報告)
涙姫 - 松潤優しい… (2016年12月31日 14時) (レス) id: cb35e57486 (このIDを非表示/違反報告)
怪し嵐(プロフ) - ゆかりさん» コメありがとうございます！このお話での翔さんはよくTVで見る優等生キャラでだけど少し闇を抱えている…というような感じです！大好きと言っていただけてとても嬉しいです。また是非、コメントしてくださいね♪ (2016年7月29日 0時) (レス) id: c3560c009a (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - 翔ちゃん大好き愛してる (2016年7月29日 0時) (レス) id: 59f29188ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ありゃっしー | 作成日時：2016年7月25日 13時
