私と先生の秘密。2 (ページ41)

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91時間目。ページ41

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ドアを開けると一番遠く離れたところに

私の大好きな人の姿が。

「ひーくん」

そう声をかけると

ゆっくり私の方を向いて満面の笑みを向けて

手を大きく広げてくれる。

「ひーくん！」

そこに飛び込むように走っていくと

『卒業おめでとう、A』

学校でこんな間近でひーくんと話したことなくて

ちょっと照れくさいけど嬉しさが勝って

顔の緩みが止まらない。

「ありがとう！
あ～楽しかったけど大変だったなぁ～」

『あははっ笑
いろんなことあったもんなぁ～』

「まぁ、まずひーくんと付き合うことから
全部がすごいの連続だったけどね？」

『それは確かに、まさかだったもんなぁ～』

でもそれももう今日で終わり。

先生と生徒の関係性は今日で終わりにするんだ。

明日からは兄の幼馴染とその幼馴染の妹。

高校入学前の元の関係に戻ると同時に

ただの彼氏と彼女になるんだ。

そう思ったら嬉しい気もするけど

やっぱりちょっとだけ照れくさい。

「…こうやって学校で長く話すなんてできなかったのに
最後にこんなことしちゃって
他の人たちに申し訳ない感じしちゃうなぁ」

『きっと生徒たちは帰ってる人の方が多いし
なんならこの屋上の鍵は俺が持ってるから
誰も来ないと思うけど
それでもなんかちょっとだけスリルだな笑』

「改めて…岩本先生、3年間お世話になりました
そして明日からは、1人の生徒じゃなく
正真正銘ひーくんの彼女として
ひーくんのお仕事のサポートができるような
素敵な女性になるために頑張ります」

岩本先生なんて言ったこと、怒らないかなって思ったけど

今日は特別な日だから何も言わずに微笑んで聞いてくれる。

するとひーくんは

私をぎゅっと抱きしめたと思ったら

そのままグルグルと回ってまるでドラマみたいな感じに

驚きと照れできっと顔が真っ赤な私。

『卒業おめでとう！
明日からはもうこの学校にAの姿がないんだと思うと
正直ちょっとだけ寂しい気持ちもある。
いつも少しでも見えてた姿が見えなくなるのは
それはそれで寂しいけど
でも毎日Aのいる家が帰る場所になるなら
俺は明日から楽しみだよ』

「…え待って、明日から一緒に住むの？」

『あ、やべ、言ってなかった』

突然の爆弾発言で、空気が少し変わったけど

家族には話ができてるみたいで

帰ったら急いで準備です笑

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