55時間目。 ページ5
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"今夜終わったらご飯食べに行ってもいい？"
下校時間が過ぎると
ひーくんからLINEが入っていた。
今夜は忙しくないのかな。
「買い物しなきゃな」
足早に家に向かおうと校門を出ると
「Aちゃーん」
後ろから私を呼ぶ声が。
声の主はもちろん
「目黒くん…」
今日1日私の脳を疲れさせた張本人で。
「一緒に帰ろ」
「あ、うん、それはいいんだけど
私ちょっと早く帰らなきゃ行けないから
ゆっくり帰られないけど…」
「何か予定があるの？」
「今日晩御飯作る当番だから
帰ってスーパー行かなきゃいけなくて」
だから目黒くんとお話ししながら帰ってる時間ないから
また今度ねって言おうとしたら
「Aちゃんのご飯とか絶対美味いじゃん
俺も食べたいな」
……やり手の男は違う。
「今日はお客さんも来るからごめんね」
と言っても
「じゃあ明日だったらいいの？」
簡単に引き下がってくれそうになく
とりあえずこの場を早く乗り切りたいと思って
「また大丈夫な時言うから
とりあえず明日は無理かな…？」
そう言っちゃったのがダメだったのか
「え、まじ？超嬉しいんだけど！」
ルンルンで帰って行った。
……家なんて来られたら困るから
うちに上げることはないと思うけど
本気にしそうな感じだからちょっと怖い。
あ〜、今日はやっぱりずっと疲れる人だ…
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作者名：なっちゃん | 作成日時：2021年2月18日 12時
