私と先生の秘密。2 (ページ40)

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90時間目。ページ40

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"卒業生の皆様、この度はご卒業、おめでとうございます"

いろいろあった高校3年間。

今日でついに卒業となる、ちょっと寂しい日。

来賓の方々の長い挨拶が次々に終わっていく中

前の席にいる目黒くんは当たり前のように首がコクリコクリ…

「最後くらい頑張りなさいよ…」

先生にバレないようにしたいところだけど

自分の良心が目黒くんが怒られることが可哀想で

チョンチョンと背中をつつく。

すると首を元に戻したので気づいてくれたようで

よかったとホッとする。

そんなこんなありながらも

長い卒業式は終わり、最後のHRへ。

"受験の合否がまだのやつは
報告に学校に来たら連絡したりと
まだ卒業しても実感ないやつもいるかもしれないけど
この先みんなにとって
悔いのない人生になるようにここから応援しています"

少し感動しちゃうようなことを先生に言われ

ついに本当に最後の時間。

「寂しくなっちゃうね、会えなくなるの」

目黒くんと廊下を歩きながら下駄箱へ向かう途中

なんだかんだ楽しいことあったかも

なんて思っていると

「あのさ、帰る前に屋上行かね？」

最後にちょっとだけ居残りしようぜ

と。

「うん、いいね」

特に話すことなく屋上に向かうと

ドアを開ける手前で

「俺、Aちゃんに出会えて本当によかったし
なんなら卒業しても友達続けてほしい
てか無理って言われても勝手に続けるけど笑
それくらい楽しくしてくれたよ、高校生活」

突然だけど、思わず涙が出そうになりながらも

「目黒くん…私もこれからずっと仲良くしたいです」

ちょっとだけ告白みたいなことを言うと

「じゃあ、また連絡するから」

えっ、いやいや、屋上は!?

「屋上行こうって言ったじゃん！帰るの？」

「いや、俺じゃなくて先客がいるからさ？
だからAちゃんはその人と屋上で最後の時間過ごして？」

先客？誰だろ…なんて思ったけど

思い浮かぶのは1人しかいなくて、まさかね

なんて思ってたけど

「早く行かないと俺が怒られるから
そろそろ行ってもらってもいい？笑」

思ったより待たせちゃってるみたいで

「あ、ごめん
じゃあね、また連絡する！
大学受かってるアメリカ行く前に遊ぼうね！」

「当たり前、じゃあまたね」

そして私は、屋上で待つ彼の元へとドアを開ける。

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