私と先生の秘密。2 (ページ39)

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89時間目。ページ39

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"では、志望動機をお願いします"

「はい。
私は、幼い頃からおしゃれが大好きで……」

今日は専門学校の受験日。

専門学校では筆記がないところがほとんどで

面接が重要視されているらしく

学校を決めてからはずっと先生と面接練習を重ねてきた。

志望動機はまず作文くらいの文を作成して

そこから削って短くしていくのが楽かもと思い

それで先生に添削してもらったりと

割と時間をかけて作ったから悪くないはず。

「ここで身につけた知識を活かして
将来は店舗販売員のみならず
バイヤーや制作にも携われるような
たくさんの人に喜んでもらえる素敵なお洋服を世に出す
そんな人材になりたいと思っております」

夢を織り交ぜた私の面接に

もちろん面接官はいいとも悪いとも言わないけど

私は大満足でその日を終えた。

合否は2週間後。

大学や専門学校は就職試験とは違い

落とす受験ではないと聞いたことがある。

そうやって聞いてもやっぱりドキドキするもので

この2週間ポストにより気にかけるようになり

『そんなに気にしなくてもちゃんと来るから』

ってひーくんに言われるくらい…

そんなの分かってるけどソワソワしちゃうし

ドキドキが止まらないし早く合否通知来てほしい！

そして運命の2週間が経ち

郵便屋さんのバイクの音が遠ざかると

急いで玄関を出てポストを確認。

「……入ってた…」

専門学校からの封書が届くと

一気に全身の熱がぶわーっと上がるのがわかる。

大丈夫、絶対受かってる、大丈夫。

言い聞かせてリビングで封を切る。

"この度の厳選な審査の結果
合格致しましたことをお知らせいたします"

「やった……やったぁぁぁぁぁ！！」

今日に限って誰もいない家。

お兄ちゃんにはLINEをして

ひーくんからは届いたら電話していって言われてるから

電話をかけるとすぐに出てくれる。

いや、さすがに仕事…笑

『もしもし!?通知来た!?』

「来た！受かってたよひーくん！」

ひーくんが仕事だってこと分かってたのに

思ったより大きな声が出てしまい

「あ、ごめん声でかかったや…」

と言うと

『よっしゃ～！』

と私より大きい声で叫んでるのが聞こえて

思わず携帯を少し遠ざけてしまう。

そのあとひーくんは周りの先生達に

何があったのか聞かれて大変だったようです笑

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