私と先生の秘密。2 (ページ3)

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53時間目。ページ3

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言えない…言えない…言えない言えない！

奪うだなんて…そんなこと言われたなんて…

「言わなきゃいけないかもしれないけど
怖くて言えないよぉ…」

お昼休み。

いつも一緒に食べてる友達が一緒に食べられないからと

1人で屋上に来てみたけど

誰もいないから独り言が絶えない。

目黒くんに言われた言葉が頭から離れなくて

朝からずーーっとループしてる。

ひーくんに伝えたいのに

伝えたら目黒くんにバレそうで怖くて

どうしようか1人であたふた。

すると屋上のドアがギーっと開いて

『A』

ひーくんが顔を覗かせる。

「ひーくん！来てくれたの？」

『1人で屋上にいるなんて珍しいじゃん』

「用があるみたいでゆっくりできないからって言われて
ここがいいかなぁって」

『そっか、でもここならちょっとだけ2人っきりになれるし
俺に取っては好都合だけどね？』

私もひーくんとこうやって2人でいられるの

学校だとありえないことだから嬉しいよ

って言いたいのに

目黒くんの言葉が頭から離れないままで

『何かあった？』

とひーくんに言われてしまう。

「えっ!?あ、いや、何もない…けど…」

『クラスでいじめられてるとか？』

「それはない、いつもみたいにあまり友達いないから」

『じゃあ、変な男になんかされたとか？』

「変な男…かは分からないけど
隣の席の子が声かけてくれたよ？」

『え、男？』

やばい。

「ま、まぁ…男子です」

『誰？』

「ひーくん分かるの？」

『1年の英語はどのクラスも行ってたから分かるよ』

私は意を決して目黒くんのことを話してみることにした。

もちろん、さっきから頭にこびりつく

あれを言われたこともすべて。

するとひーくんは

『……俺も注意して見とくから
2人っきりにならないようにして？いい？』

と。

2人っきりはさすがになることないでしょ

って思ったけど

『奪うなんて言ってるやつが
狙ってるやつと2人っきりにならないわけないの！
いい？何かあったらLINEして？
たまたま装って近く通るから』

「いや、仕事はしてね？」

『Aが狙われてるのに仕事できない』

困った先生だ…

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