私と先生の秘密。2 (ページ20)

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70時間目。ページ20

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『一緒に帰らないように見てるからな』

とひーくんに一喝され

学校を出るタイミングをズラして出たはずなのに

「ねぇ、さっきの話聞いてた？」

「聞いてた、一緒に帰るなって言ってたね」

「聞こえてたならこの状況おかしいよね？」

「まぁ、さすがにここまできたら見えないだろ」

「やめた方がいいよ…だって…」

『丸聞こえだそ、目黒くん』

「…やば」

はぁ…っとため息をつくと

目黒くんも観念したのか

「分かりました、どっちにしても俺
Aちゃんと家近くないと思いますから」

『じゃあさっさと離れろ』

「Aちゃんも大変だね」

『めーぐーろー』

「分かりましたって…はぁ、じゃあまた学校で」

「あ、うん、またね」

『……まじで心配なんだけど』

ひーくんの呟きが大きく聞こえてくると

「さすがに電話切ってもいい？
これからスーパー寄りたいから」

『あ、今日の晩御飯なに？』

「え、目黒くんとお話しするから来ないんじゃないの？」

『……終わったら行きたいなぁって』

7時から話して何時になるのよ…

まぁ、いいんだけど…

「分かった、じゃあカレー作って待ってるね」

『すぐに終わらせて食べに行くから！じゃあまたあとで！』

後ろから先生達の声が聞こえてきたから

きっとこれから職員会議なんだろうな。

何してんの、こんなことして。

それでも本人に怒れないのは

やっぱり誰よりもひーくんのことが大好きな証拠なのかも。

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