私はあなたと愛を知る (ページ20)

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● ページ20

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ある日事件は起こった。

『痛っ…！』

衣装をかける什器を動かしていると

右の中指を什器の間に挟んでしまったみたいで

みるみるうちに青紫に変わり腫れてしまった。

『最悪…やっちゃったよ…』

すぐ近くに明美さんがいたから声をかけると

明「あとは私がやっとくから
Aちゃんは急いで病院行っておいで？
落ち着いてから戻ってきたらいいから」

タクシーで病院に向かうと

骨は折れてはなかったけど炎症が酷いみたいで

包帯でグルグル巻きにされた。

すごい重症な感じになってしまい

このまま戻って皆さんに質問攻めされるのも時間の問題か…

と、半ば諦めムードで戻ると

岩「あ、Aちゃんいた！」

岩本さんが向こうから走ってくるのが見えた。

『岩本さん、お疲れ様です
すみません、私用で少し席外してまして…
私に何か用でしたか？』

すると

岩「いや、用とかじゃないけど
病院行ったって明美さんがメンバーに言ってたから
どうしたのかなったら思って心配で…
え、てか指すごいことになってんじゃん！
グルグル巻きだよ!?何があったの!?」

手短に起きたことを話すと

岩「うわぁ…考えただけで痛いんだけど…
でも、折れちゃってるよりよかったってことだよね？
無理しないようにしなきゃ」

『はい、なので利き手なんですけど
右が思うように使えないかもしれないので
皆さんには少しの間ご迷惑かけます…』

岩「そんなこと気にしないで
俺たちでサポートできることはするからね？
ちゃんと言ってほしい、いい？」

まるで小さい子に"できるかな？"って言うみたいに

優しく目を見て伝えてくれるところ。

そうゆうところも魅力でありギャップなのかもしれない…

って！私何を考えて！

『ありがとうございます！…じゃあ、私戻りますので』

岩「うん、気をつけてね」

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