漆黒の向こう側 (ページ21)

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8,嫌な日。ページ21

目黒side

雨。憂鬱。頭が痛い…

仕事をセーブするようになってから

雨の日が嫌いになった。

こうゆう日に限って、みんな仕事で早く出て行く。

ラウールも学校終わりで仕事行くみたいだし

帰ってくるのもきっと遅い。

康「めめ？明日俺ら仕事で遅なるから
1人の時間がいつもより長いんやけど…大丈夫か？」

昨日康二に言われて、咄嗟に

『多分……大丈夫…』

と言ったはいいけどそんなことないかも…

ゆっくり時間をかけて体を起こし

リビングに降りていくと

すでにみんなの姿はなかった。

テーブルを見ると手紙がひとつ、康二から。

"間で連絡するから携帯離さず持っててや！"

携帯はズボンのポケットに入れて

バイブ設定にすれば気付くかなと設定して朝ごはん。

『美味しそう…』

だてさんが作ってくれた

今の俺にはちょうどいい量にお皿に盛られたおかず。

『いただきます…』

独り言ばっかりが部屋に響いて気持ち悪い。

外も雨だしいいことない…

テレビを付けてみたら昔のドラマの再放送が流れてきて

ボーッとテレビを眺めながらソファに横になる。

ご飯を食べて眠くなってきたなぁ

なんて思っていると

ブーッ、ブーッ…

バイブ音が突然鳴り響いてびっくりすると

電話の相手はメモを残してくれた康二本人から。

康「あ！めめおはよ～
ごめんな、寝てる間に勝手に出て行って。
だてが作ってくれてたご飯食べれたか？」

康二の声の後ろから、メンバーの声がチラホラ。

『おはよう。
うん…ご飯食べたよ
美味しかったって、だてさんに伝えといて…？』

康「そんなん言わんと～
だて近くにいるから直接言うてもええんやで？」

『あ…うん…でもみんな仕事だから…』

きっと今もメイクの待ち時間なんだよね

なんて思っていると

康「めめ？俺らめっちゃ頑張ってはよ帰れるようにするから
めめもそれまでちょっとだけ頑張れる？
無理せずソファで寝ててや？」

『うん…分かった』

康「よっしゃ！ほなめめの声も聞けたから行ってくるな！
あったかくしてるんやで？」

康二は本当に優しい。

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