またいつの日か～No memory～ (ページ17)

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それは突然に【N】ページ17

＊

ある日の朝、それは突然やってきた。

A「うぅ…っ、うぅ」

N「まーくん…？」

突然唸り声をあげ、頭を抱え込み蹲るまーくん。

N「まーくん!?ねぇ、まーくんどうしたの!?」

声をかけても辛そうなまま。

M「まー!?おい、しっかりしろ！まー！」

家にいるのは僕らだけ。

病院へ連絡し、診察を受けることになった。

車に乗せても涙を流しながら唸り声をあげる。

何があったのか分からない。

ただ頭を抑えて苦しい声を出すまーくんを

抱きしめることしかできなかった…

診察を受けたまーくんはベッドで眠っていた。

先生によると

事故の後遺症で激しい頭痛があったこと

今後も同じことが起こる可能性があること

そして…まーくん自身が思い出そうとしていること。

M「思い出そうとするなんて…
そんなの望んでねぇのに…なんで…」

N「僕ら…まーくんに負担をかけてるのでしょうか…？
今のままのまーくんでもいい、側にいてくれれば
記憶なんて関係ない。
そう思っていることは事実です。
でも…やっぱり忘れている記憶を
思い出してくれれば嬉しい…
そう思ってしまっていることも事実…」

記憶を失くしたまーくんに

1番側にいてケアしてあげなきゃいけない自分たちが

無意識のうちに負担をかけているなんて…

そんなのあってはいけないことなのに…

その日の夜、病院から戻った僕たちは

まーくんが寝たのを確認して

今日の出来事を２人に話した。

S「そっか…」

O「例え相葉ちゃん自身が望んで思い出そうとしてても
それは体に負担になることだもんね…」

N「僕らの押し付けでないにしろ
まーくん自身が望んでいることだとしても
今のまーくんには全てが負担なんだと
先生から言われました…」

M「でも、思い出すのをやめろって言って
やめれるものなのか…？」

S「俺らがいることが、もうすでに負担なら
今のこの状況も雅紀にとってはダメなこと…」

O「…やめよ、難しく考えたって答えは出ないよ」

M「注意するよ、今まで以上に」

まーくん、僕たちは今のあなたがいれば

それだけで十分なんです。

あなたの命が助かったことが奇跡。

ミラクルボーイだなと思いました。

記憶がないことは、確かに辛いです。

でも…あなたがいないことには

嵐はありません…

どうか…無理しないで…？