同棲してます、。 Vol.19 Ryosuke

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目が合ったAが数秒固まる｡


A｢それってやっぱり…｣


涼介｢えっ､まっ…泣く？」


A｢別れたいってことじゃ…｣

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なんでそうなるんだ？と疑問でいっぱいの俺と､


目の前でぽろぽろと涙を零すAに止めろと必死な俺｡


こんなにネガティブな子だったっけ｡


こうさせてるのは今までの不安要素でメンタルが今にも潰れそうなほど弱ってしまったのか｡

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涼介｢ちょっと落ち着こ。」


A｢別れ話されてるのに落ち着いてられないっ…｣


してないし､するつもりもないし､したくもないし｡


それなのに全然聞いてもくれないな｡

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涼介｢違うよ｡別れたいなんて思ってないよ｡｣


A｢ほんとに？」


涼介｢ほんと｡そんなこと思うわけがない｡｣


A｢…本当は？」

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…しつこいな｡(笑)


涼介｢なんで信じないんだよ｡｣


A｢信じてないわけじゃないけど…｣


俯いて顔を隠す髪を掬って耳にかける｡

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涼介｢一生大事にしたいって思うのはAだけだよ｡｣

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これはさすがに伝わるだろう｡っていうかわかるだろう｡


驚いてんのか喜んでるのかわかりづらいけど､パチパチと瞬きが繰り返される｡


涼介｢A…｣


後頭部に回した腕は届くことなく､カクン、折れた首がそのまま俺の胸に寄りかかる｡

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涼介｢は？え､ちょっと､｣


A｢……｡｣


すーっと小さく呼吸を立てる音｡


跳ね返る息が微妙に当たって擽ったさを感じる｡

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涼介｢まじかよ…｣


帰ってくるまでも泣いてたんだっけ｡


俺が知らない間に何回泣かせたのかな｡


今も結構泣いてたし､泣き疲れたのか軽く揺すっても起きる気配はゼロ。

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涼介｢…ベッド行こ？」


問いかけても伏せた睫毛が長く影を落として開かない｡


仕方がないからAの腕を肩にかけるようにしたらぎゅっと巻きついてきた｡


寝てても可愛いとは罪だな｡

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眠り姫の如く起きる気配のない頰にキスを落とした｡

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