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冷めたような声のトーンに、一気に熱が奪われた。
そんなこと、言わないで欲しかった。
信じていた本人にそんなこと言ってほしくなかった。
そんなこと言われたら、私はもうどうすれば…
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A「ほんとに…、本当に言ってるの?」
私から距離をとった涼介が脱衣所のドアに背を預ける。
A「私が、裕翔くんのところに行ってもいいの?」
涼介「…行きたいなら。」
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A「その程度?」
行きたいなら、なに?
勝手にしろってこと?
A「涼介の好きってそんなものなの?」
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涼介の中に存在する私はそんな簡単に切り捨ててしまえるようなものなの?
A「いつまで待っていればいいの?
私は涼介のことが好きだけど、涼介はもう私のことなんて好きじゃないのかもしれないし…
もうこんな自分も嫌だ…」
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A「どうしたらいいのかもう、」
涼介「好きだよ。」
髪から落ちる雫が涼介のワイシャツに染みを作った。
ふわふわした柔らかい髪の毛が頰を擽る。
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涼介「Aの気持ちとか汲み取ってやれなくてごめん。」
A「…もういい。」
謝って欲しくて言ったわけじゃないのに。
離れるように押し返した腕までもが抱き竦められたせいで動けない。
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A「ちょっと…離して…、」
涼介「やだ。なんて言っていいかわかんないけど好き。
もう絶対離したくないし…だから…」
頬を撫でる指先に泣きそうになった。
“だから”?
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涼介「裕翔くんのとこなんか行かないで。俺から離れないで。」
私の肩に顎を乗せた涼介から震えた声が聞こえる。
そんなこと言われても…
A「行く気はない、けど…」
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ほんとに?と離れた涼介が確認するように私の肩を揺らした。
A「…っ?!」
その衝撃でふわりと緩んだバスタオルに気づく。
涼介「えっ、なに?」
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A「いいから!出てって!」
涼介「えっ、ちょ、」
まだ話が…!と戸を開けようとする涼介を慌てて追い出した。
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(名前)ほのか(プロフ) - 何回も読んでしまいました!!続編を読みたいです!続きを書いてもらえたら嬉しいです!! (2018年9月10日 7時) (レス) id: 05b75f334f (このIDを非表示/違反報告)
rooose - すごく面白くて何回も何回も最初から読み直してます(T_T)!番外編など続きが読みたいです(T_T) (2018年6月10日 9時) (レス) id: 27a91521b6 (このIDを非表示/違反報告)
アスパラ - 毎日毎日帰ってきて読むのが楽しみで仕方がなかったです!嫌なことがあっても、この作品を読んでいつもキュンキュンしていて、嫌なことも忘れていました!本当にありがとうございま (2018年4月23日 21時) (レス) id: f7957228ff (このIDを非表示/違反報告)
山田華怜 - すごく面白かったです!! 3日で全部読みました(笑) できれば続編作ってほしいですっ (2018年4月3日 13時) (レス) id: 64fbe7ebd3 (このIDを非表示/違反報告)
のん - できればの話なんですか、式の事とか、新婚生活の話などを読みたいです!続編希望します!! (2018年3月29日 21時) (レス) id: 3788a9712e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あすみ | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/0059_asumin
作成日時:2018年3月11日 10時