忘れな草と高嶺の花【JM】 (ページ48)

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いつもの光景に私は菩薩の顔をしながら、対面に座ってるマネージャーと視線だけで「仕事の話が進まないなー」って苦笑しあう。

TH「ねー、今日チキンが食べられるって俺聞いたんだけどまだなの？」

なぜか床で寝てたテヒョンが起きてきて、私の膝に懐いて来たから、菩薩の顔から従者の顔に切り替えて、

『あっ、もうご注文しておりますから！コーラとピザもおつけいたしましたが、よろしかったですか？』

って言ったら満足げにこくっと頷かれた。

それがなんだかラブラドールレトリバーみたいな顔してるから、つい頭撫でて顎くすぐってあげたらノリ良く「わんっ」って良い返事を返されて笑う。

YG「えっ、どっちが下僕？そっちの主従どうなってんの」

ユンギがつっこんできて、ソクジンが爆笑してる。

M「おーい、お前ら良い加減に集中して…。Aもそろそろ本題いこうや」

『あ、ごめんなさい』

マネージャーが呆れてるけど、私も参加しちゃってるから、仕事の話がミリも進まないのはしょうがないよね。

がちゃ、って会議室のドアが空いて、デリバリー抱えたジミンと手ぶらのホソクが入ってきた。

JM「ねえ、何なの？出入り口で俺にだけこれ渡されたんだけど、俺この事務所のアイドルで、配達員じゃないはずなんだけど」

山盛り抱えたジミンを手伝わないホソクが面白いのか、ジョングクとソクジンが爆発したみたいに笑ってる。

NJ「あ、ごめんジミナ。警備の人に俺が「何かお届けものあったらジミンに渡して」って言ったんだ」

HS「あ、それで俺には何も渡されなかったんだな」

JM「ヒョンはなんで俺をご指名したのか聞いてもいいですか？」

NJ「Oh...そりゃジミナ、お前が1番最後に出社なら、お前が荷物もらって上がった方が運搬の人も助かるし、俺も助かるし、みんなが笑顔になれるだろ？」

JM「ホビヒョンも一緒だって知ってたはずだし、俺だけ笑顔が無いんですけど」

私は不満顔のジミンがかわいくて笑いながら手招きしたら、ナムジュンにイーって歯を剥いた後ぴゅんっと飛んできて、私の隣に当たり前みたいに腰を下ろして。

左手をぎゅって。

ん？ぎゅって…

『ジミン？仕事中は…』

JM「え？その右手の薬指以外は全部俺のなんでしょ？俺のを俺が好きな時に何しても良くない？」

『えっ…皆がいる前ではちょっと…』

JM「キスくらいまでは良くない？」

誰なのこの強引な俺様は。