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ジミンが私の誕生日に、珍しくホテルでディナーに誘ってくれた時に、何か気付くべきだったんだよね。
何か、特別な夜にしようとしてるんだなってこと。
でも誕生日ってだけで、特別でしょ?
私は普通に喜んで浮かれてて、夜はそのままスイートルームで楽しく過ごして…ジミンと付き合ってからの私は、本当に最高の人生過ごしてるって、幸せの絶頂だった。
なのに。
息も整わないまま、ベッドにシーツを巻き付けてぐったりしてる私に、先にシャワー浴びてさっぱりしてきたジミンが、ベッドサイドに膝ついて、私の手を取って。
ひやりとした硬い感触が、指に。
何、って思ってみたらものすごく見事なブリリアントカットのダイヤモンドの指輪が、左手の…薬指にくっついてた。
『…んん?』
嬉しいとか、そういう感情はとっさに湧いてこなくて、ただ戸惑って、胸を隠すシーツ引き寄せながら起き上がる。
それから、ぽかんとしたままジミンと指輪を見比べてしまった。
さすがに付き合ってる相手からの、この指輪の意味がわからない訳ない。
でも、今なわけない。
首を傾げて戸惑った私に、ジミンは悪戯が成功した顔で笑って
JM「今じゃないって顔してる。でもさ、結婚式しなきゃ別に今でもいいんじゃない?」
って、すごく恐ろしいことを、なんてこと無いって顔で言って
JM「結婚式は、頃合見て遅くなってもいいと思う。でも俺…籍は入れても、良いと思うんだ」
JM「愛してるから。この先もずっと。変わらず」
JM「俺たち、結婚しよ?」
照れくさそうにはにかんで、
最高に優しくて綺麗で、
私の大好きな顔で、
永遠の愛の言葉を。
私が夢にも思わなかった、期待してなかった言葉を口にした。
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作者名:フネ55 | 作成日時:2024年1月18日 22時