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全然話が噛み合わない。
ってか、宣言してからすぐキスするものも結構いきなりな部類だと思うんだけど。
『ん…っ、んぅん…』
血の味はしない、って思ったら安心して力抜けてって、後はもう貪られるまま唇も、舌も差し出した。
情熱的なキスが、私を好きだと訴えてる。
言葉で返事が欲しかったんだけど、こんなにされたらもういらないかなって思っちゃう。
私も舌で返事をしたら、触れ合ってる唇が笑みの形になったの感じて、嬉しくなって泣けてきた。
『好き』
『ほんとに好き』
『ずっと一緒にいて』
ぽろぽろと、今まで言えなかった本音をジミンにささやきながら交わす口づけは、ジミンが一つ一つ拾ってキスで返事を返してくれて。
JM「A」
名前を呼んでくれただけで、感極まって泣きじゃくる私を、壊れ物みたいに抱きしめてくれた後、
JM「ずっと好きだったし、これからも好きだから」
JM「いつか、落ち着いたら。結婚しようね」
私にとっては二度目になるプロポーズ。
そりゃもう、今度は全力で。
『幸せにするから…!』
JM「一緒になろ?ね?なんでAずっと男前なの?こんなひらっひらのかわいい服着てるのに…」
『あっ、ちょっと』
JM「ワンピじゃなくて上下なんだ?ちょっと、こんな手を入れやすいなんてあっぶないなあ。グクが見たら入れてくるから俺以外には見せないでよね」
『うんっ、あ、わかっ…待って、私もお風呂…っうん』
JM「お風呂?なんで?今のかわいいままでもらって欲しくて、着替えてきたんでしょ?そりゃ俺もこのままいただきますします」
いただきますしますって。
笑って力、抜けちゃうよ。
この会話の感じとか、
重なった熱い体も力強い腕も、
全部まるっと私が覚えてる、
記憶を無くす前のジミンとおんなじで。
私は嬉しくて、
懐かしくて、
愛しくて。
取り戻せたことを、ただひたすらに感謝した。
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作者名:フネ55 | 作成日時:2024年1月18日 22時