◆ ページ36
JM「遅かったね」
後ろでドアが閉まるか閉まらないかのタイミングで声を掛けられて、今度こそ心臓が止まったかと思った。
手の力が抜けて、どさって音立ててコンビニの袋が落ちて慌ててしゃがんだら、
JM「何買ってきたの?コンビニ?」
駆け寄ってきたジミンが、私と一緒にしゃがみ込んで袋に手を伸ばすから、私の方が手を伸ばすの躊躇ってしまった。
JM「あれ?なんか…服変えた?髪型も…」
そう言って、私をじろじろ見てるのわかるけど、私はジミンがいると全く思ってなかったから心の準備ができてない。
なんでいるの?
みんなで食事行かなかったの?
てか、いつから待ってたの?
疑問は頭の中だけで声にはならなくて、私はただ、ドアの前でしゃがみ込んでるおかしな女になってる。
JM「ふふっ、どうしたの?ヌナ固まってる」
からかう口調で私の落ちた髪をさらってなでて、顔を覗こうとするから、つい視線をジミンに向けてしまった。
そしたら、優しく目を細めて、にこにこしてた。
風呂上がりなのか乾いてない髪からしずくが額を伝って、まぶたにつるっと落ちたのを「んっ」って瞬きして落として。
それからその目がまた私を見詰めて。
すっぴんでもちもちの顔で、私に照れくさそうに言った。
JM「なんかヌナ、かわいいじゃん」
ぐう、ってなんか喉が変な音立てた。
自分の顔が、赤くなってんだろうってわかるよ。
確かに私、
あなたにそう言われたくて、
こんな格好したんだけどね。
私が黙らされてどうすんの。
663人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:フネ55 | 作成日時:2024年1月18日 22時