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ようやく一人になって、何か飲み物でももらってこようかと思って立ち上がったら、こっちを見てるジミンとバチンと目が合った。
心臓が、痛いくらいに高鳴って、思わずうっと眉を寄せたらジミンの方がびっくりした顔して目をそらしたから、慌て駆け寄った。
『違う違う、誤解。目が合ったのが嫌だったとかじゃなくて、ちょっと肋間神経痛が』
JM「理由がババアな件」
『誰がアラサーだ』
JM「実際アラサーなんじゃ…」
クスって目を細めて笑うの、痛い方じゃなくての胸の高鳴りで、心臓が忙しい。
不思議と、ジミンは私との関係だけ忘れて、時間軸はズレてない。
だからこそ余計に、ジミンと話してると胸が痛いんだけど、今は感傷に浸ってる場合じゃなくて。
『今日は番宣だけだよね、スケジュール』
JM「あ、うん」
『じゃあ、みんなでご飯食べたらホテル直行?』
JM「う?うん…」
『じゃあ、部屋で待ってるから』
『話、しよう』
小声で、耳元にこそっと伝えて、コーヒー取りにその場を離れた。
ジミンが振り返る気配がしたけど、部屋に上がるのはマネージャー特権で簡単なことだし、私がそのために来たんだってこと薄々気付いてるだろうから、問答無用で「駄目」とか「困る」とかは受け付けるつもりは無いから。
背中にジミンの視線が痛いくらいだったけど、振り返るもんか。
NJ「内緒話?いいなあ、仲間に入れてよ」
長い脚に通せんぼされたと思ったら、そんなこと言って見上げられて苦笑する。
『仲間はずれにしてるんじゃないのに、そんな言い方しないでくれる?』
NJ「入れないのわかっててわがまま言ってんだから、ヌナは笑って聞き流してくれて良いんだよ?」
にっこり笑ったエクボが厭味ったらしい。
『あなたそうやって、「このかわいいエクボ突っついてどうぞ」って顔するけど…私絶対やんないからね』
イーって歯を剥いて拒否したら、くって破顔して眉下げて
NJ「ヌナに色仕掛けが効いた試しがないから、わかってるよ」
って切ない顔で笑うから、その顔は…かなりぐっときたし、キュンとしたし、多分私はジミンがいなかったらナムジュンには弱いって自覚あるから、尻尾巻いてさっさと逃げた。
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作者名:フネ55 | 作成日時:2024年1月18日 22時