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ページ31

S「A」








は、っと顔を上げると、デスクに座ったセジンさんが私をまっすぐ見てた。








S「…一泊二日なら、行ってもいいぞ」








『は…?』

馬鹿みたいに問い返したら、すいっと目をそらされて、頬をポリポリかきながら

S「チャーターだから、乗れるだろ。明日一緒に行って、明後日帰ってくるなら。仕事できそうならしても良いし、有給余りまくってんだろうから休みでも良い」

随分と長文で耳を疑うようなこと。




…私今、ものすごく都合が良くて、ものすごく気遣われた優しいこと言われてない?




ぽかんとしてる私に、セジンさんは明後日の方向見ながら話を進めてく。

S「さっきテヒョンが来て、お前とジミンに話をさせろって言ってきた。あいつ…ほんと時々勝手言ってくるよな」

『テヒョンが…?』

S「明日からツアーで、どこで話すんだって言ったら、あいつ「そんならヌナも行きゃいいじゃん」って、思わずげんこつ落としたけどな」

その様子が目に浮かぶようで、気が抜けた。




私、テヒョンにチキン、あと追加でピザと…コーラも好きなだけ…

体重増えない程度で、ごっそり贈らないといけないみたい。




『あー、その…行きたいです。ちょっとちゃんと、させたいから』

正直に返事をしたら、

S「うん。お前らのゴタゴタが長引いてるの、困るから。きっちりはっきりさせてこい」

ちょっとちゃんとじゃなくて、きっちりはっきりとか。

厳しいけど、「ぐずぐずしないでしゃんとしろ」って言われてるみたいで背筋が伸びた。




私は勢いよく立ち上がって、一度深呼吸をしてからゆっくりとセジンさんに頭を下げて、お腹から声を出した。

『私事にご配慮いただき、ありがとうございます。お言葉に甘える形になってしまいますが、明日から2日、お休みいただきます』

S「うん」

端的な、セジンさんの返事。






S「良い報告、待ってるよ」







ちょっ…優しい励まし、不意打ち過ぎる。




下げた頭、上げらんなくなるから泣かせないで欲しい。

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設定タグ:bts , 防弾少年団 , ジミン   
作品ジャンル:タレント
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作者名:フネ55 | 作成日時:2024年1月18日 22時

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