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話がしたいとは言っても、ジミンはもちろん私も、そろって本当に忙しい体だから。
じゃあ今日の夜会おうとか、明日の夜なら都合つくよとか、週末だったらなんとかなるとか、そんな簡単に予定を横入りできるはずもなく。
まさに明日から、彼らバンタンはワールドツアーに旅立って行ってしまうんだよね。
ジミンからはすぐに
JM「ごめんマネヌナ、ツアーから戻った時に時間作るから」
って返信入って、私もビデオ通話で済ませるような話でもなかったから
『わかってるよー。急ぎじゃないから大丈夫。ゆっくり時間取れる日あれば教えてね』
って送った。
そして明日の彼らは寄宿舎から直接空港だから、あの後会社で打ち合わせのあったナムジュンと今、
NJ「それじゃあ、ヌナまた来月〜。アンニョン!」
挨拶をして別れたところ。
ナムジュンの大きな体がエレベーターの閉じられてく扉の向こうで笑顔で立ってるの見送って、廊下に一人。
…なんか、今日色んなことがあった気がする。
特に唇に。
ぼーっとしながらマネージャー室に戻って、ぼーっとしながらパソコンのモニタを見るともなしに見つつ…唇に指で触れて、ため息を吐いた。
めちゃくちゃ柔らかくてプルプルだった…
あの唇に自由に触れてよかった時間軸が懐かしいし、寂しいし、恋しい。
でもさっきのキスは…おかしな話だけど、いわゆる「浮気のキス」みたいなもんだから、きっと今頃ジミンの中では過ちとして後悔の渦にでも揉まれてるところなんだろうけど。
私の中では…恋人と久しぶりすぎる濃厚なキス、ってやつだったわけで。
正直たぎったし、もっと欲しいし、ずっとしていたい。
これからも、ずっと。
あー、駄目だ。
さっき会ったばかりなのに、
今すぐ。
ジミンに会いたい。
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作者名:フネ55 | 作成日時:2024年1月18日 22時