忘れな草と高嶺の花【JM】 (ページ19)

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◆ ページ19

JK「俺もずっと好きだったし、ジミニヒョンなら良いと思って諦めた」

JK「フリーなんでしょ？ジミニヒョンはもう良いんでしょ？」

…そんな予感はしたんだよね。

だから、私さっき帰ろうとしたんだってば。

とはいえ。

ジョングクのギラギラした目が、私を逃がさないとばかりに強い視線で絡んでくるけど…

こんな親の仇みたいな告白ある？

真剣なのは伝わるけど、どこか他人事感ていうか、漫画読んでるみたいだね。

『…ほんとにみんな、私が好きなんだねぇ』

JK「何そのしみじみした顔！告白しましたよね今！俺！」

『はいはい。うんうん。4人目ともなると少し慣れるんだぁよねぇ。ごめんねジョングク』

JK「あんたね…腹立つなぁもう」

椅子ドンされた。

至近距離に、真剣で素晴らしく艶っぽくてかっこいい顔があって、私はつい見とれてしまったんだけど、ジョングクは私が全然ひるまないの見てすさまじく厳しい舌打ちかましてる。

治安悪いなぁ。

『グク』

JK「なに」

『治安の悪さも含めてね、ほんといい男に育ってくれて、ヌナは鼻が高いよ』

JK「…やめて」

『でも私からしたら、7歳年の差ってのは大きいんだよ。正直赤ちゃんなんだよ』

JK「やめてって！」

『こんなに立派に素敵に、大きくなってくれて、ちゃんと人を好きになれる人になってくれて、心の底から嬉しいの』

JK「馬鹿A！！！」

あー、ピュアボーイ…かわいい。

泣かせちゃった。

呼び捨ても、今は許しましょう。

無言で私の肩を抱きしめて顔埋めて、嗚咽してるのよしよしと背中をトントンしてあげながら、ジョングクがまだまだ、私の手のひらで踊らすことができるくらいのボーイでよかったって、ほっとしてる。

だってこんなでかいの、無理やりすんなら正直私の抵抗なんか、虫レベルじゃない？

激流みたいに流されるまま、どこまでも行ってしまうとこだった。

『ありがとう、ジョングク』

『ごめんね』

それができるはずなのに、好きな女の子にそんなことしたりしない常識のある優しい男の子に、万感の思いを込めて誠心誠意お断りのお礼を伝えたら、ズビズビした鼻声で

JK「ばぁか」

だって。

かわいい。