◆ ページ16
ユンギはそれがわかってたみたいに、ふっと切なげに唇歪めて
YG「Aヌナ」
YG「あんたはいつも、
いつだって。
俺達にはさ、
高嶺にある…きれいな花だよ」
ため息と一緒に、最高級の賛辞をくれた。
YG「ってことで、多分ジミンが記憶戻らなかったら、あんたメンバーの誰かの彼女になるまでこれ終わんないと思うけど。…俺は別にいいわ。参戦しないから安心して。じゃあ、がんばってね〜お疲れ様」
って引っ張り起こされて背中を押されて作業部屋追い出された私は、呆然としたまま廊下を歩いて…マネージャー部屋によろよろとたどり着いて、自分の机で撃沈した。
S「大丈夫か?」
セジンさんの声がしたから、がばっと顔を上げて
『私、一身上の都合でこの会社辞めたいです!』
って訴えて、ストンと半分まぶたが落ちたひとみにじっとり見詰められ
『嘘です!私が引き受けて抱えた仕事が3年先まで埋まってるのに、今辞めるなんてできません!ね!』
怖えええっって背中に冷や汗吹き出しながら全撤回で尻尾を巻いた。
S「うん。ありがとう。頼りにしてる」
にこっと微笑まれたけど、目が笑ってないよ怖いよ。
それににこっとこっちもお愛想で返して、仕事するふりしてパソコン起動した後、さっきのユンギの衝撃の色々を思い出した。
え?
なんて?
みんな私を好きだって?
いや、そんな知ってる。
だってあの子達、私たちが社運をかけて手塩にかけて磨いて、磨かれて、自分たちで必死に磨いて珠玉になってったんだから。
私、すんごく面倒見たし、優しくしたし、一緒に泣いたしで。
これで「ずっと嫌いだった」って言われたらそれこそ嘘だよ。
でも、好きの種類が違うでしょ?
あなたたちの、お姉ちゃんだよ、私は。
ジミンにだって最初はそうだったし…流れでこうなっちゃったけど。
根っこのところは無理なんだよね。
付き合ってるのに、その先の未来を想像したりしない時点で、アウトでしょ?
私は本来、
あなた達の彼女になんかなれない人間、
なんだって。
663人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:フネ55 | 作成日時:2024年1月18日 22時