＊番外編＊『守りたい人』 ページ37
薬品や機械の音が時折する病院の待合室。
？)「…というわけです、はい」
そういって、明るいオレンジ色の髪の男の子は私こと、久遠冬花を見てきた。
久遠)「なんか、素敵な話ね！」
私がそういうと“彼”は、待合室の時計と私を見比べる。
久遠)「あぁ…」
“太陽くんの彼女が来るんだっけ？”やけに早く帰りたがっていたはずだ。
太陽)「知ってるんなら、早く帰らせてくださいよ！」
不服そうに私を見る太陽くん。
久遠)「だって、そうでもしないと教えてくれそうになかったから！」
太陽)「冬花さんは…もう…」
ブツブツいいながらも、少し嬉しそうな太陽くん。
最近、検査とかも積極的だ。
それも、太陽くんのその幼なじみさんのおかげ。
病状も安定している。
そんなことを考えていると
あ)「太陽〜！」
太陽くんを呼ぶ高い声。
太陽)「あれ？A？どうしてここに？」
あ)「なんか、待ってたら、看護婦さんが入れてくれた」
“あ、冬花さんですよね？太陽から、いつも聞いてます”と私を見てにっこりと笑う。
なるほど、太陽くんが惚れるのも無理はない。
久遠)「私もよく聞いてますよ？太陽くんの自慢の可愛い幼なじみさんのこと」
太陽)「ちょ、ふ、冬花さん！」
久遠)「あら？いつも、楽しそうに、話していたのは誰かしら？」
太陽)「う…」
黙り込む太陽くんをみて、ちらりと笑いながら
久遠)「太陽くんを頼んだわよ？」
私たちの会話を聞いてクスクスと笑っていた“彼女”の肩に手を置く。
あ)「はい！」
“彼女”は大きく頷いた。
久遠)「さて、彼女さんも来たし、帰っていいわよ」
私がそういうと少し恥ずかしそうに
太陽)「じゃあ、行こう、A」
そういって“彼女”の手を優しく握っていた。
あ)「うん」
“彼女”はわずかにはにかんだような表情を浮かべて、太陽くんの手を握り返していた。
守りたい人ができた人は、強い。
だから、もう太陽くんは大丈夫。
病気なんかに負けたりしない。
それに…。
あ)「そういえば、さっき、ここに来るときに、美味しそうなケーキ屋さん見かけたんだけど…」
太陽)「うん、じゃあ、行こうか！」
あ)「やった！」
二人の後ろ姿はとても幸せそうで…。
見てるこっちまで、応援したくなる。
そして、たぶん…。
久遠)「若いっていいなぁ〜」
この先もずっと…。
【END】
ラッキーアイテム
革ベルト
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うちわ(プロフ) - 美希さん» いやいや、天才だなてて…！感動したとかとても嬉しいです！はい、ありがとうございます！またどこかでお見かけしたら是非お声をおかけください！ (2014年12月24日 21時) (
レス) id: 9546e088aa (このIDを非表示/違反報告)
美希 - 天才過ぎてヤバいです！感動しちゃいました！(`・∀・´) これからも頑張ってください (2014年12月24日 11時) (レス) id: 6419f5b4ad (このIDを非表示/違反報告)
うちわ(プロフ) - はるとさん» そういってもらえて嬉しいです(*´∇｀*)いやいや、天才だなんて…。うちわはただの紙うちわですよ(笑)ありがとうございます！がんばります(^∇^) (2014年7月29日 20時) (レス) id: 9546e088aa (このIDを非表示/違反報告)
はると(プロフ) - めっちゃ感動しました!!天才だと思います。これからも応援してるので頑張ってください!! (2014年7月29日 16時) (レス) id: 24cc52e277 (このIDを非表示/違反報告)
うちわ(プロフ) - 南雲£氷麗さん» 確かに！！あそこは泣ける！ (2014年3月28日 23時) (レス) id: b2462899bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うちわ
| 作成日時：2012年8月16日 10時
