プロローグ ページ1
その日、ボクは河川敷にあるサッカーグラウンドにいた。
ボールでドリブルするために、ほんのりと薄暗く数メーター先を見るのが一苦労。
いつもなら、もう家に帰っている時間である。
でも、その日は何でだか、家に帰ろうという気にはなれなかった。
別に、家が嫌いなわけではない。
家族と喧嘩したわけでもない。
ただ、なんとなく、もう少し、この場所にいたら、この場所で、サッカーボールを蹴っていたら、何かいいことがありそうな、何かが始まりそうな、そんな予感めいたものがあったんだ。
太陽)「ふぅ…まぁ、そんなわけないか…」
ドリブルしていたボールが、足元から消えて小さく呟く。
強く蹴りすぎたようで、どこかへ、飛んで行ってしまったようだ。
やれやれ、探さなければ、そんなことを考えて、ふと視線をあげると橋の上に俺と同い年くらいの女の子が黒髪を風で揺らしながら立っていた。
太陽)「っ！」
瞬間、目が合う。
“見知らぬ彼女”はにこりと笑って
あ)「サッカー好きなの？」
ソプラノの声でボクに向かって叫んだ。
太陽)「え？へ？」
なんて、間抜けだろう。
今でもたまに思う。
戻れるなら、この時に戻ってやり直したい。
あ)「全く…“太陽くん”に聞いてるのよ？」
“クスリ”と悪戯っぽい笑みを浮かべて、紛れもないボクの名を呼ぶ。
太陽)「えっと…ボクのこと知ってるの？」
やっと言えたのが、こんな言葉。
あ)「いや」
“今、初めて会った”しかも彼女の返答はこれ。
ボクはますます困惑してしまう。
太陽)「…どうして、ボクの名前？」
あ)「それっ！」
小さく口元をゆがめて、愉快そうに言う“彼女”が指さした先にあったのは、ボクがさっきまで蹴っていたサッカーボール。
太陽)「あっ…」
そのボールに大きく“太陽”とかかれていた。
あ)「簡単な推理だよ、ワトソン君」
そう得意げにいう“彼女”。
太陽)「クスッ」
そんな彼女を見て何だか、嬉しくなって、ボクは“彼女”に向かって大声で尋ねた。
太陽)「キミの名前は何！？」
一瞬、驚いたような表情を“彼女”は浮かべて
あ)「私は、姫宮A！」
“今日、ここに引っ越してきたのっ！よかったら、太陽くんが私の友達第一号になってくれない？”明るい笑顔でそう言った。
…─それが、ボク達の出会い
…──そして、６年も前の夏の日の出来事である
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革ベルト
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うちわ(プロフ) - 美希さん» いやいや、天才だなてて…！感動したとかとても嬉しいです！はい、ありがとうございます！またどこかでお見かけしたら是非お声をおかけください！ (2014年12月24日 21時) (
レス) id: 9546e088aa (このIDを非表示/違反報告)
美希 - 天才過ぎてヤバいです！感動しちゃいました！(`・∀・´) これからも頑張ってください (2014年12月24日 11時) (レス) id: 6419f5b4ad (このIDを非表示/違反報告)
うちわ(プロフ) - はるとさん» そういってもらえて嬉しいです(*´∇｀*)いやいや、天才だなんて…。うちわはただの紙うちわですよ(笑)ありがとうございます！がんばります(^∇^) (2014年7月29日 20時) (レス) id: 9546e088aa (このIDを非表示/違反報告)
はると(プロフ) - めっちゃ感動しました!!天才だと思います。これからも応援してるので頑張ってください!! (2014年7月29日 16時) (レス) id: 24cc52e277 (このIDを非表示/違反報告)
うちわ(プロフ) - 南雲£氷麗さん» 確かに！！あそこは泣ける！ (2014年3月28日 23時) (レス) id: b2462899bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うちわ
| 作成日時：2012年8月16日 10時
