りすたーと4 ページ5
｢や、やばいっしょあれ、無理だよﾀﾋんだもん｣
｢激しくわかる、あれはTAKOS推し出なくてもﾀﾋぬ｣
動画公開から1週間後、実況友達と近くのカフェで集まり
先日の動画について語り合う。
彼女は別にTAKOS推しなわけではないけれど、
どのグループも一通り見ており、もちろんTAKOSの動画も見ている。
そして、私をTAKOS沼に落とした張本人でもある。
｢みんな仲良すぎて思わず泣いた｣
｢わっっっかる、3回みて3回全部泣いた。｣
動画のこの部分よかったよねーとか
この絡み最高だったよねなんて話していると、
斜め後ろからつい最近聞いた声が聞こえてきた。
……
｢ねぇ、斜め後ろさ｣
｢し、どうかわかんないじゃん。｣
そーっと友人の肩越しに声のほうを見ると、
見たことある後姿が見えた。
あれは、もしかしなくてもまさか……
｢セピさん……？｣
｢え、待って嘘だ、私見れないんだけど｣
｢あの後ろ姿、見たことある。あの雰囲気、絶対そう｣
トイレ行ってくる、と彼女が立ち上がる。
目的は絶対トイレじゃなくて彼らだろうけど。
＊
＊
｢セピアさんだった…｣
トイレ(偵察)から帰ってきた彼女がそうつぶやく。
｢お相手は？｣
｢声からして多分つわくん｣
つわせぴいいい！！！
私の二大推しがそろってしまっているわけだ。
彼女の肩をつかみ、ふるふると首を振る。
落ち着け、なんていわれるが、これが落ち着いてられっか。
そっとTwitterの裏垢を開き｢twspと同じ空間におるかもしれん｣とつぶやいた。
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作者名：妖怪お茶こぼし | 作成日時：2019年12月6日 3時
