空虚 ページ2
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「 ごめん榊・・・流石にもう無理だわ 」
飽きるほど聞いた言葉。つーかお前一週間しか保たなかったな。いや別に、責める気はさらさらないけど。今更だし。問題はそもそも俺にあるみたいだしね。
ふう、と浅いため息を一つ吐いた。口から出る言葉はもう決まっている。完全にテンプレだ。
「 うん、大丈夫。こっちこそごめんね 」
最後まで笑顔を忘れずに。どれだけ悲しかろうもどれだけ失望しようと後味は悪くしたくない。お互いすっきり終わらせよう。どろどろしたのは得意じゃないんだよ。
「 ・・付き合い始めは、その・・榊がそんな激しいと思わなくてさ・・」
バツが悪そうに頭を書いて困り笑顔をする元彼さん。別に激しかねーわクソ。お前が体力なさすぎるんだよバーカっていう本音は押し込み、再び笑顔を作る。
確かに言いたいことは山ほどあるけど、全部が全部こいつのせいって訳でもない。まぁ俺のせいでもないけど。俺のせいじゃなくて、俺の依存症のせい。俺も好きでこんなの患ってる訳じゃないもん。
「 あぁ、うん。色々とごめんな 」
どんどん塩対応になってるって?仕方ないじゃん。今さっきで交際はすっぱり終わったのに、もう話続ける気ねえから。早く逃げたい。
「 じゃあ、これからは友達ってことでさ! 」
友達?は?無理だろ。一回恋仲になった奴と友達に戻れる訳ない。いや、戻れるは違うな。そもそも最初から友達じゃないもんな。
友達にはなりません。お前はセ○レ八号で十分だ。このひ弱クソタチ野郎め。
「・・ 俺もう用あるから行くわ。バイバイ 」
さようなら元彼さん。次会うときは俺の性 欲解消道具としてだね。まぁ八号だからもう会うことはないだろうけど。
はいはい削除。永遠のさようならだ。
____今日も今日とて元彼さんが一人増えましたとさ。
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作者名:釈馬 | 作成日時:2020年4月4日 14時