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「ねー!どうしたのこーじくん!」





慌てて先を歩く彼を追いかけ、彼の服の裾を握る。





彼の歩幅に合わせるとどうしても早歩きになってしまう。




それに気づいたのか歩くペースを下げたこーじくん。







「僕が寂しいって思ったのは、あまちゃんに2人を取られるからと思った訳とちゃうくて...。」





彼が話し出したかと思うと突然立ち止まり僕と向き合う。





「2人にあまちゃんをとられ」



「おはよー!2人とも今日ははやいね!」



「あ!ラウールくん!おはよー!」




「タイミングー!!!」






真剣な眼差しで何か言おうとした彼の背後から元気な挨拶が聞こえてくる。



その声の正体はラウールくんだった。






何か言いかけていたこーじくんはまた膨れっ面になっており、ラウールくんの腕をポンポンと殴る。



しかし、ラウールくんはそんな彼の頭を掴むと体から引き離した。




こーじくんは腕をぶんぶんとまわすが、ラウールくんの腕の長さには勝てないようで、1ミリたりとも彼に拳が当たらない。





思わずふふっと笑い声がもれる。





「まー、とりあえず学校行かない?」





そのままの状態で冷静に話すラウールくん。







ねぇ、一応こーじくんの方が年上だよね?





精神年齢逆じゃない??






「そーだねー」



「おいこら!ラウ!話はまだっ」



「はいはいー、後で聞くからー」





二人のじゃれあいを横目で見つつ、僕らは学校へと向かった。

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作者名:塩おにぎり | 作成日時:2023年5月17日 10時

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