登校5日目・待ち合わせ ページ3
田中さんが運転する車から降り、待ち合わせ場所の○○バーガーに向かう。
時刻は7時40分。
5分前行動は基本だからね!
目的の場所が見えてくるとバーガー屋の前に佇む男子生徒。
「おはよう!こーじくん!待たせちゃった?ごめんね?」
「ううん!僕も今来たとこ!あまちゃんと登校できると思ったらはよ着いてしもーた!」
5分前にも関わらず、こーじくんは既に来ていたらしい。
えへへと恥ずかしそうに笑う彼に朝から心がほっこりする。
「それにしても、突然一緒に学校行こうなんて言われたからびっくりしちゃったよ!どうしたの?」
「それは...」
僕の質問を聞いたらなぜか俯いてモジモジとしだしたこーじくん。
「最近...めぐやラウと仲ええやん...?...なんか寂しくなってしもーて...」
モゴモゴと恥ずかしそうに呟く彼。
まって。
可愛すぎんか?
「大丈夫だよ!目黒くんもラウールくんも奪ったりしないから!」
そうだよね。
1週間遅かった僕と仲良くしてたら取られたと思って寂しくもなるよね。
可愛すぎて思わず俯いた彼の頭をわしゃわしゃと撫でる。
「ちがっ!!そういう訳やなくて!」
「ん?」
ばっと顔を上げると、少し頬を赤く染めたこーじくんがじっと僕を見つめてくる。
じゃあどういう訳なんだろうか?
「...もうええ!なんでもない!!」
ぷくーっとフグみたいにほっぺをふくらませた彼は僕を置いて学校へと歩き出した。
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作者名:塩おにぎり | 作成日時:2023年5月17日 10時