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「来賓から数名審査委員になるってのも結構ヒントだよね...」
隣に座る彼らにコソッと話しかける。
「せやなぁ...」
「もしかしてあの選手達が審査委員になるとかあるの？！」
「ばかっ、声でかいわ！」
「いやっ、こーじくんの方がでかいよっ」
思ったより声が大きくて慌ててこーじくんの口を塞ぐ。
周りからの視線が痛い...
すると彼は手を合わせてごめんごめんとエアーで謝ってきた。
「そして違反や不正が発覚した場合厳罰な処分がありますので、くれぐれもそんな"馬鹿がするようなこと"は行わないようにお願い致しますっ。」
ちょっと待って阿部先輩！
言葉の最後にニコって笑ってるけど、さっきから怖いんですけど！！
漂うオーラがどすぐろいんですけど！！！
ブラックなところ出てませんか？？
「あとこれはまだS会メンバーに話してなかったんだけど、理事長から許可もらったから言っとくね？」
いつの間にか阿部先輩の隣に来ていた深澤先輩は彼の持ったマイクに向かって話し出した。
周りのS会メンバーの反応を見るからに、本当に話してなかったみたい。
「今回のオーディションでもっともクリア数が多かった生徒の希望を1つこの学園のできる範囲で叶えるから、みんな頑張ってねっ」
ニコッと微笑むとパソコンの前に戻っていく深澤先輩。
おぉ！
これは燃えますねぇ！！
周りの生徒の目つきも鋭いものへと変わっていた。
複数名の女子生徒はそんな彼を見てキャーキャーと騒いでいる。
「また、そのオーディションはテレビカメラや中継カメラ、雑誌、新聞社の記者等がいらっしゃいますので、皆さん頑張ってください！」
こほんとひとつ咳をして再び元気に話し出した阿部先輩。
まってまって！！
このオーディションって学園内で完結しないの？！
まぁ、審査委員が著名人方って所でもう完結できてないんだけどさ！
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作者名：塩おにぎり | 作成日時：2023年5月17日 10時
