登校4日目・お昼 ページ36
今日のお昼は各々作戦通りに行動する時間。
目黒くんはサッカーの練習へ、ラウールくんは姫からの呼び出し、こーじくんは先輩たちへの聞き込みに向かった。
皆にはポケットへボイスレコーダーをオンにした携帯を忘れずに入れとくように念押しをする。
証拠はいくらあってもいいからね。
そんな僕はと言うと…
「今日はいないか…」
まず向かったのは屋上。
運良くS会の初期メンバーに会えないかと校内を探していた。
その次に食堂、図書室、体育館、体育館裏、グラウンド、ダンススタジオ、3年生の教室。
「初期メンバーっていつもどこいるの？？」
広い校内の思い当たるところを探すが1人も見当たらない。
「てか、生徒会室的な場所ないの？」
活動するにあたって拠点はあることに越したことはない。
普通そういった場所があるはずなんだが…
「先に聞いとけばよかった…」
S会に詳しいラウールくんにメッセージを送るものの既読はつかない。
「もう時間が…」
昼休みの時間は限られている。
腕時計を確認すると後20分ほどで昼休みが終わろうとしていた。
「…え、ちょっと待って…」
その時左腕に違和感を覚える。
「ないっ！！」
今朝マリアに着けてもらった例のブレスレットが腕についてなかった。
慌てて今たっている場所から床をきょろきょろと探す。
「どっかで落とした？」
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作者名：塩おにぎり | 作成日時：2023年4月16日 16時
