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「…なんやそれっ」
こーじくんは目に涙をため、悔しそうに拳を握る。
「だから、こーじくんにも協力して欲しくて」
今にも泣き出しそうなこーじくんの握りしめた拳にそっと手を添える。
「あたりまえやんっ、大事な友達がそんな目にあっとんのに、黙っとれるか！」
大きな雫がポツリと彼の目からこぼれおちた。
彼の目も何かを決心したようにぎらりとひかる。
「早速、その先輩らに文句言ってくるわ！」
「まって康二くん！」
「なんで止めるん？！ラウはこの状況黙って見てろって言うんか？」
「そういう事じゃなくて、もっと落ち着いて」
「こんなこと聞いて落ち着いとれるか！」
バッっと立ち上がり、今にも先輩たちに喧嘩を売りに行きそうな康二くんを慌てて抑えるラウールくん。
今にも喧嘩しそうな2人をどうにかしてなだめなければ。
「そうだよこーじくん。一旦落ち着こ。ここで変に動いて、先輩たちの反感を買ってこれ以上目黒くんを危険な目に合わすつもり？」
ここは心を鬼にしてでも、熱くなって冷静に考えられないこーじくんを止めなければと思った僕はギロりと彼を睨む。
するとビクッと肩を揺らし、へたりと座り込んだ彼。
「ごめん…」
少しは冷静になったのか、小さな声で謝ってきた。
「僕こそ怖がらせてごめん。でも、ここで僕らがどう動くかによって目黒くんの今後もだけど、学校のあり方も変わると思うんだよね。」
そう。
聞いた話的にこれは確実にS会や姫宮さんが関わっているに違いない。
ここで変な行動をすれば今後の学校改革の計画がパァになってしまうかもしれない。
冷静かつ、迅速にこの問題はどうにかしないと…
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作者名：塩おにぎり | 作成日時：2023年4月16日 16時
