理事長である祖父に頼まれて学校改革始めます2〈男主〉 (ページ23)

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登校3日目・決意ページ23

しばらく無言の時間が続く。

「その3人、多分サッカー部の3年生です。」

ラウールくんは静かに深呼吸を数回すると、落ち着いたのかゆっくりと話し出した。

「数日前、目黒くんに用事があって放課後サッカー部が練習しているグラウンドに行ったことがあるんだけど、ちょうど休憩のタイミングで何人かの部員とすれ違ってさ…、その中にその3人もいて…」

話の途中で言葉が詰まる彼。

悔しそうに下唇をかみながら俯いてしまった。

「大丈夫、ゆっくりでいいから僕に教えて？」

俯いてしまった彼の背中をゆっくりとさする。

「休憩中なのに必死に練習を続けていた目黒くんの方に向かって"目黒要らねぇんだけど"、"しかも、次の試合俺ら差し置いてメンバーに選ばれたらしいよ？"、"はぁ？一般人のくせして？"とか心無い言葉が聞こえてさ…」

ラウールくんの膝の上に置いた握りこぶしにはぽつりぽつりと涙がこぼれていた。

「その3人が練習していた目黒くんに声をかけて校舎の方に歩いていったから、嫌な予感がしてこっそりあとを着けたんだ。」

その後の展開は何となく予想が着く。

「彼らが向かったのは校舎裏、体育館の横。ちょうど、天使さんがさっき話を聞いてしまったところ。そこにつくと、男子生徒の1人に胸ぐらを掴まれた目黒くんは壁に投げつけられてっ…」

また言葉が詰まってしまったラウールくんをそっと抱きしめる。

「うん…」