登校2日目・撮影 黒 ページ11
「じゃあ、2人ともベッドに乗ってー」
ですよねーーー！
カメラマンさんの指示により、ベッドの縁に座るラウールくんの膝の上に向き合って座る。
きょ、距離が近い…。
「じゃあ、ラウールくんは彼女の肩越しにこっち向いて！Aちゃんは少し左の方を見つつ…そう！んーー…」
指示通りにポーズをとるものの、カメラさんはなにか考え出した。
「ちょっとごめんね！構図変えるわ！」
そう言うと、ラウールくんの背後に周りカメラを構える。
「じゃあ、Aちゃん！ラウールくんの上の服はだけさせちゃって！肩が出そうなぐらい！」
え？！
いまなんと？！
「ご、ごめんね？…失礼します。」
一応彼に許可を取ると恥ずかしがりながらも頷いてくれた。
彼のシャツのボタンを一つ一つ開けていく。
そして、彼の左の肩が見えそうで見えないぐらいにはだけさせる。
「いいねぇ！じゃあ、そのまま彼の首元にキスしちゃおっか！綺麗にリップの後残しちゃって！」
もうなんなの！！！
これは仕事…これは仕事…
頭の中の煩悩を捨て去り、ラウールくんのはだけた首元にキスをし、リップの跡をつける。
「ちょっと、みきちゃん！Aちゃんのリップなおしと、少し唇からリップが擦れたようにしてもらってもいい？」
みきさんは了解！と敬礼をすると僕のメイク直しをする。
もちろん、体制はそのまま。
「OK！じゃあ撮影進めるよ！」
そのまま撮影は続き、途中からは2人ともカメラマンさんの際どい指示にもついていけるようになっていた。
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作者名：塩おにぎり | 作成日時：2023年4月16日 16時
