クロノス【4】【イナクロ】 (ページ3)

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Khronos139 ページ3

信長が訪れていそうな場所での聞き込みが良いだろう、

という京ちゃんの考えで、僕達は武器屋にやってきた。

京ちゃんが武器屋のおじさんに色々と質問している間、

僕は店の中を見物していた。

・

槍に刀に、危険な感じのする武器が並べてある。

斬れる部分がギラリと光った時はゾッとした。

現代と違って、こういう物が普通に商品として店に並べられ売られていた時代。

僕達の世界ではこんなの売りさばいていたら、犯罪レベルではないだろうか。

そう考えると、何故だが感慨深いものを感じた。

・

「おい」

・

おじさんとの会話を終えた京ちゃんが、僕の肩に軽く触れた。

武器の迫力に負けて呆けていた僕をハッとさせるとすぐに

「どっか別の場所に行くぞ」

と言って京ちゃんはスタスタと店から出た。

・

うーん…。淡々と物事を進めてしまう京ちゃんは頼もしいのだが

そんなに急がなくてもいいと僕は思うけどなあ。

そう思ってしまうノンビリな僕は京ちゃんから見てどうなのだろうか。

………。

サッカーの未来がかかっているんだ。

その為の時空最強イレブン作りではないか。

その為にこの時代にやってきたのではないか。

・

そう思うと無性にやる気が出てきた。

・

よし、行くか！

意気込みながら店を出ると、

ちょうど店に入ろうとしていた男の人とぶつかってしまった。

何というバッドタイミング。

「ご、ごめんなさ………」

謝ろうと男の人の顔を見た僕はぎょっとした。

・

お世辞でも人相が良いとは言えない、怖い顔。

その顔には刃物で斬りつけられたような傷跡があった。

だらしない格好をしていて、腰には刀をぶら下げている。

全身という全身から怪しげなオーラを放っていた。

・

やばそうな人にぶつかってしまった…。

武器屋に入るところからもう危険な感じがする。偏見かもしれないけど！

悪寒と冷や汗が止まらない。

しかもそのやばそうな人は、一人ではなかった。

男の人の後に、もう二人男がいる。こちらも随分悪人のような顔つきだ。失礼だけど！

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