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〈 05 〉 ページ5

*05*








地獄からの抜け道に繋がる光が見えた気がした。







「えっ…自供って…」


「初めこそ口を割らなかったが、次男と三男の二人が観念したようでな。」






この警察の人曰く、

ママと大也以外は、私以外で行われた犯行だと…


延いては、これまでの詐欺行為等も皆、

ママの脅迫によるものだとも、白状したらしい。





「そんな…じゃあ私は…」


「残念なのか?お咎め無しが。」


「だって…」


「あれほど逃げ回っていただろう。」


「それは…」






やや詰問ともとれる警察の人と私の会話を、


眼鏡の大きな刑事さんは、


運転席から心配そうに見守っていた。







「まあいい。どの道話は警視庁の方で聞かせてもらうからな。」


「……」






助けてくれた事には、感謝してもしきれないけど


警察の人だから…やっぱり怖い。








暫くして、その車は警視庁という所に着いた。





私と眼鏡の刑事さんは車から降りて、


金髪の人は後部座席から運転席へと移動して…






「後は頼んだぞ風見、夜にまた伺う。」


「はい!」





そう言って、颯爽と車を走らせてどこかへ行った。






「……」







怖い…けど、やっぱり似てるな…


言葉の選び方とか、雰囲気もどことなく


令くんに。







「すまないが、時間が無いからついてきてもらえるか?」

「は、はいっ」






若干眉を下げ、申し訳なさそうに眼鏡の刑事さんは言う。







「思い出したくない事もあるだろうが、質問には出来る限り答えてほしい。」


「わかりました…」






それから誰もいない小部屋に連れられて、


拙いながらにこれまでの生活について、


ほとんど全てを、刑事さんに話した。







「そうか、成る程」






質問が終わる頃には、刑事さんはより険しい顔つきになって…







「彼らは許せない…けど、君は、強い子だね。」


「えっ…」


「降谷さんもきっとそう言うさ。」






最初声をかけられた時は、その体格も相まって怖さしか感じられなかったけど

眼鏡の刑事さんは、とても人情があって優しい人だ。






「降谷さん…」


「君を救い上げてくれた、あの人だよ。」


「そうですか…」







降谷さん、か。







「あっ、噂をすれば…」







眼鏡の刑事さん(風見…さん?)の携帯に通知が届いて間もなく、


その、降谷さんが部屋に入ってきた。







「降谷さん、早かっ「君、僕についてきてくれないか。」




「……え?」

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juno108(プロフ) - とっても面白いです!続きがすごく気になります! (2020年5月20日 13時) (レス) id: 73960369a7 (このIDを非表示/違反報告)
さち - おもしろかったです。続きが早く読みたいです。よろしくお願いします。 (2019年2月11日 21時) (レス) id: 70b86fd223 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴこ | 作成日時:2019年1月13日 2時

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