〈 04 〉 ページ4
＊04＊
悔しいけど、
私が死んで、悲しむ人もいない。
反面、天国では皆が歓迎してくれる。
お父さん、お母さん、それに令くん。
急に心が軽やかになった。
安心して、私も向こうへ行ける。
「ﾌｩ…」
大丈夫、怖くない。
.
.
.
「死ぬな！」
.
えっ…？
.
" Aは、夢とかあるのか？ "
.
「……いやっ」
待って、私やっぱり
死にたくない。
「んん…！！」
＿＿＿＿＿ なけなしの力を振り絞った。
底にあった生への願望が、
何とか私と命とを繋ぎ止めた。
「僕に捕まって！」
「痛ッ…無理…」
「絶対に死なせるものか！」
「……！」
無機物はヌメッと錆びていて、今にも手が滑って道路に叩き落とされそう。
尖った物が皮膚に食い込んで、ヒリヒリする。
「早く、手に」
「……っ！」
その大きな手に捕まった。
「よしっ、引き上げるからな…」
「……」
すごい力…
あなたは、誰？
「令くん…」
.
.
「ﾊｧ…ﾊｧ…」
「間一髪だったな…」
歩道橋に引き上げられて、私はそのまま力尽きてしまった。
「ﾊｧ…ﾊｧ…」
あなたは、誰？
どうして私を助けてくれたの？
警察の人だから？
スーツ着てるし、そうなのかな…
聞きたい事は、山ほどあった。
だけど、
「ありがとうございました」
今、私の目の前にいる人物は
紛れもない、命の恩人。
「君の命は、君が大切にするんだ。」
「……！」
この人、似てる…
令くんに。
「あの…「降谷さん！」
…！！
「風見、あれほど目を離すなと…」
「すみませんでした！」
さっき私に声をかけてきた刑事さんだ…
てことは、この金髪の人も当然警察の人…
「やッ…」
捕まりたくない…
「逃げても何も変わらないぞ。」
「…！」
「心配せずとも、君の無罪は知られている。」
「えっ…」
驚いた。
「
「……」
「彼を弔うことができるのは、君だけだろ。」
金髪の警察の人は、
そう言うと、優しく笑った。
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juno108(プロフ) - とっても面白いです!続きがすごく気になります！ (2020年5月20日 13時) (
レス) id: 73960369a7 (このIDを非表示/違反報告)
さち - おもしろかったです。続きが早く読みたいです。よろしくお願いします。 (2019年2月11日 21時) (レス) id: 70b86fd223 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴこ | 作成日時：2019年1月13日 2時
