〈 03 〉 ページ18
*03*
(降谷side)
「ベッド以外に、欲しい物はあるか?」
自分なりに、彼女のまだ閉じている部分を少しずつ開いてみようと…
普通の女の子らしさを引き出してあげようとはしたつもりだった。
だが、
「………特に無いです。」
現実は決して容易くなかった。
***
「難しいな…」
10歳と少し歳が離れるだけで、こんなにも価値観がわからなくなるものなのか。
普通の女の子じゃない、とは断言しづらいが…
生い立ちを考えると、少なくとも彼女は普通とは異なる所にいる。
いや、待てよ…
大まかに捉えればわりと普通の女の子な気が…?
だがしかし、肝が座りすぎている節もある…
それに恥じらいが無いというのも、今後に支障が出るのでは…?
否、それは単に、僕が異性としてどうでも良いのかもしれない。
結局歳の問題か…?
確かに最近の若い子はよくわからないが…
「オッサンだからか…」
「どうしたんですか安室さん?」
「…あ、」
賑やかだから大丈夫かと一人言を呟いていると、
同僚の梓さんから不審がられてしまった。
今は安室透として、喫茶ポアロのバイト中なのだった。
「オッサンて…」
「ははっ…そうなんですよ。
最近流行りのアプリとか、僕全くついて行けなくて(笑)」
「アプリ?あぁ、JK達ね?気にすることないわよ!安室さん、すっごい見た目若いし!」
「ははっ、ありがとうございます」
実年齢についてはフォローされなかったが…
「まあJK達から見たら、見方はまた変わるんでしょーけどねー…」
「やはりそうなんですか!」
となると、もっと学習する必要があるな…
誰か(主にJK)参考程度に話を聞かせてくれないだろうか…
「店長大変…」
「どしたの梓ちゃん?」
「あの安室さんが、JK達からモテようと行動に…」
「えぇ〜??」
彼女と同じ年頃の、女子高生が今欲しい物…
「彼氏。」
「カレシ!」
「恋人〜♥」
「イケメン」
「彼氏かなぁ」
「あむr((」
「彼氏!」
参考にならない気がしてきた。
「恋人は早すぎるんだよ…」
「安室さん本当に大丈夫?」
「何かあった?」
見兼ねた店長と梓さんが、心配した様子でこちらへ来た。
「ちょっと、厄介な従妹が…(笑)」
「従妹…?」
「よくわからないけど、大変だねぇ」
「はい…」
本当に、厄介だ。
***
(貴重な安室ポンコツ?回…笑)
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juno108(プロフ) - とっても面白いです!続きがすごく気になります! (2020年5月20日 13時) (レス) id: 73960369a7 (このIDを非表示/違反報告)
さち - おもしろかったです。続きが早く読みたいです。よろしくお願いします。 (2019年2月11日 21時) (レス) id: 70b86fd223 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴこ | 作成日時:2019年1月13日 2時