検索窓
今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:48,099 hit

彼女の幸せ ページ16

*01*



(降谷side)







Aわかってまし


Aますよ。





「……フッ」

「ど、どうしました?降谷さん…」




警察庁への移動中急に笑い出す上司を、

運転席から風見は、不審そうな目で見ていた。




「返信だ。」




ちょうど赤信号になったため、既読だけつけたその画面を風見に見せると、





「……はぁ…なるほど…」





やや困惑、といった所か。





「彼女は…その、元気…でしょうか。」





青信号に変わり、正面に向き直った風見は言う。





「最初の頃に比べればな。物もねだるようになったぞ。」

「そ、そうなんですか?」

「ベッドだ。」

「ベッド…」





それを聞いて、風見は静かに驚いていた。


出会った当初の、自分から逃げ回っていた彼女の印象が強いのだろうか…





「何というか、その…」

「?」

「……良かったです。」

「……フッ」





コイツもコイツで、個人的に彼女の事が気がかりだったようだ。






「あぁ、僕もそう思っている。」






勿論、時折下を向いて入ることもある。


また考え込んで、過去の自分を責めているのだろう…






「……返信、しないんですか」

「え?」

「あ、いや…すいません…」

「……」





返信、あまりしていないな。

連絡事項を送るだけ送って、後は既読だけつける事が殆どだ。




風見め、余計な世話をまったく。






降谷 零ありがとう。









***








警察庁に風見を連れてきたのは、他でもない彼女に関する事だった。




「彼女の肉親である奥村夫妻に関しては妙な点があって…」

「妙な?」




次々と資料を広げながら、風見の話に耳を傾ける。

…というのもこの事件、厳密には警視庁の担当であり、本来自分の案件ではないからだ。





「"事故死"とだけ書かれて、詳細は無く…」

「……事故死、か。」





知っているぞ…

似たような人物を。





「両親の職業は、確か…」

「父親が医者、母親のその助手で…」





偶然、かもしれないが





「…懲役が確定した主犯の女の資料はあるか?」

「すいません、警視庁に…」

「まあ今はいい、だが妙だな。」





" 組織(奴ら) " が関与している可能性が


ゼロでないとしたら…






「それから、もう1人の主犯の男、未成年で…」

「……いずれ檻の外へ出るのか」






それはそれで、厳重注意だ。




肝に銘じて守らないとな。





彼女の幸せを。

〈 02 〉→←〈 04 〉



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (39 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
121人がお気に入り
設定タグ:名探偵コナン , 降谷零
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

juno108(プロフ) - とっても面白いです!続きがすごく気になります! (2020年5月20日 13時) (レス) id: 73960369a7 (このIDを非表示/違反報告)
さち - おもしろかったです。続きが早く読みたいです。よろしくお願いします。 (2019年2月11日 21時) (レス) id: 70b86fd223 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぴこ | 作成日時:2019年1月13日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。