不安定な衝動3(2014) ページ15
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“ 着いたよ ”
Aからメールが届いた瞬間、玄関に飛んでいく
ガチャッ
扉を開けると、そこにはずっと会いたかったAの姿
パジャマに上着を羽織っていて、急いで来てくれたんだなってわかった
俺のために急いで来てくれたAが、いっそう愛おしく思えた
「A、来てくれてありがとう。とりあえず上がって。家族みんな寝てるから、なるべく静かに俺のあと着いてきて」
「わかった。」
リビングで2人分の飲み物を入れて、2階にある俺の部屋まで行く
部屋の中の机にコップを2つ置いて座ると、少しの間沈黙が流れた
Aはたぶん、俺が話し出すのを待ってくれている
あえて深く問い詰めたりしてこないのが、やっぱりAだなって
「……俺さ、ドラマの主演決まったんだ」
「えっ主演…！？ほんとに？？」
「うん。」
「すごい…！おめでとう！」
まるで自分のことかのように喜んでくれるA
単純にうれしかった
「…でもその様子だと、何か悩んでるんだよね？」
「はは、さすがA。鋭いね」
「電話でも言ったけど…。私で良ければ、聞くよ？良い答えが返せるかどうかはわからないけど」
俺は、独り言のように、ボソボソと話し始めた
「こんなこと言って、こいつアホだなって思われるかもしれないんだけど。今回のドラマ、所謂ラブストーリーでさ。キスシーンとかもあるんだよね。俺、なんか、よく知らない人とキスとかするの、嫌だなって思っちゃって」
どんな反応をされるか怖かったけど、Aは俺の話を真剣に聞いてくれている
「……実は俺、キスとかそういうのしたことなくて。子供っぽいかもしれないけど、ファーストキスは好きな人と、って思ってたから。だから、なんていうか、ファーストキスがドラマなんて、虚しいなって」
Aは、どう思っただろうか
「そっか…確かにそうだよね。私たちまだ高2だし、演技でキスとかするの、抵抗あるよね」
「もちろん、この仕事をしてる以上、覚悟しなきゃいけないことだっていうのも、いちいちこんなこと言ってられないのもわかってる。でも、やっぱり…」
思わず言葉に詰まってしまう
次の瞬間、自分の口から出たのは、あまりにも衝動的な言葉だった
「A。キスしてもいい…？」
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たざわ(プロフ) - 初コメです！１つ１つのお話しが深くて濃くて読むときじっくり読んでしまいます。主人公と美勇人顕嵐との距離感が複雑だけどそこがまた面白いなと思いました！いつも更新楽しみにしてます。頑張ってください (2018年2月13日 18時) (
レス) id: 2081685208 (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - tan.さん» コメントありがとうございます。トラジャ担の方に楽しんで頂けてとてもうれしいです(o^^o)七五三掛くんとの絡み、畏まりました！ (2018年2月12日 1時) (レス) id: 4c792161ea (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - ゆいかさん» 畏まりました！近いうちに更新させて頂きますね^ ^ (2018年2月12日 1時) (レス) id: 4c792161ea (このIDを非表示/違反報告)
tan.(プロフ) - トラジャ担なのでとても楽しく読ませてもらっています！七五三掛くんとの絡みを書いてほしいです！ (2018年2月11日 23時) (レス) id: c03680d9e9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいか(プロフ) - ありがとうございます！トラジャやその他jrとの絡みをお願いしたいです！ (2018年2月11日 19時) (レス) id: ae9812bd3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あみ | 作成日時：2017年11月19日 1時
