【名探偵コナン】ラプソディー3【警察学校組】

勿忘草 ページ5

Aは潜入捜査中の二人だからこそ本来の姿を見れた気がして微笑む




降「大体、ヒロは人が良すぎる！人に優しくするのはいいがもうちょっと危機感を持て！！」


諸「ゼロだって、何だかんだ言いつつも陰ながら助けたりしてるじゃんか！」


『(何、ノロケ？)』



お互いそんな君が好きだよ、みたいな？


…………いいぞ、もっとやれ←





降谷はAの考えに気づいたのか頬をつねる



『いたっ…』


降「何か変なこと考えてたろ？」


『そ、ソンナコトナイデスヨ』



エスパーか？と降谷を見上げるが、また何かをしてきそうなのでAは目を逸らす



―――――――――――――――――――――――――――――――



降「ヒロは長野から転校してきたんだ」


諸「良ければ今度案内するよ。兄さんも元気にしてるかひと目見たいし」


―――――――――――――――――――――――――――――――


諸「それでね、ゼロってば上級生だった子をコテンパンにやつけちゃって……」


降「上級生だからって下級生いじめをするのは僕は許せなかったんだ！」


――――――――――――――――――――――――――――――――






それから降谷と諸伏の幼少期の話題になり、気づけば東の空がボンヤリと明るくなる時間になっていた



降「じゃあA、僕たちはそろそろ行くよ」


諸「Aちゃん、また来るね！」



『来てくれてありがとうございます』




お二人とも気をつけて、とAは降谷と諸伏の身を案じ別れを告げ、二人を見送った





『夢じゃなかったんだな……』


Aが意識が戻らなかった頃、5人が必死にAに話しかけていたのがAに届いていた。



その証拠に棚に折り紙の鶴が5羽いて、それぞれ羽根の部分に文字が書いてある。



“僕の前からいなくなったら許さない 0”

“あの世に逝こうとしたらぶっ飛ばす マツダ”

“もっと話がしたい H”

“命を粗末にしちゃダメだよ ハギ”

“約束を守ったからお前も守れよ ダテ”



『……ありがとう』


Aは目から涙が溢れる






そして、もう一人………



マグカップの下に押し花の栞が挟まっていた。


綺麗な勿忘草の栞


花言葉は〈真実の友情〉〈私を忘れないで〉




『………会いたいよ明美』

リハビリ→←満月の訪問者

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す