FILE.281 業火の向日葵 ページ6
キッドから二度にわたり＜ひまわり＞を守ったことは、たちまち世界中に知れ渡り、マスコミはこぞって鈴木相談役や展覧会が行われるレイクロック美術館の特集を組んだ。
さらに、鈴木相談役と損保ジャパン日本興亜美術館の呼びかけに所有者が賛同し、ついに7枚の＜ひまわり＞が集結することになり、向日葵展の開催が決定した。向日葵展の情報を伝えるため、園子ちゃんと鈴木相談役がニュース番組に出演することになり、休憩室のテレビでその様子を見ることにした。
＜展示会場はレイクロック美術館です＞
＜聞き慣れない名前ですね？＞
＜今回の展示会のために、特別に造った美術館じゃからのォ＞
＜名画を展示するための最適な環境と、完璧な防犯対策の両立を図るには、設計を初めから見直す必要があったんです＞
「流石、金持ちがやることは規模がデケェな」
『ハハハ・・・・』
松田の発言に苦笑いをしていると「ここにいたのかァ〜」と言いながら、萩が休憩室に入ってきた。
『珍しいね、ここに来るなんて』
「班長に聞いたらここにいるって言うからさ、どんなものか様子を見にな」
『様子？』
「だって、また面倒なことに巻き込まれてるんだろ？」
「まァな」
「キッドだっけ？でも何で2人が？」
「知らねェうちにゲン担ぎしてたみてェでよ、あのジイさんに気に入られちまったんだよ。それで特別に捜査に加わってくれって」
「それは・・・・ドンマイ！」
ホントにそう思っているのか、はたまたからかっているのか、読めない表情をしている萩を横目で見る。
「にしてもじんぺーちゃん、気を付けた方がいいかもよ？」
「何に」
「キッドに」
「・・・・は」
松田が目を丸くするのに対し、萩は不敵な笑みを浮かべる。
「狙ってるのは＜ひまわり＞だけじゃなくて、Aちゃんも・・・・・かもね？」
『「へ？/はァ！？」』
「な〜んてね。じゃ、頑張って〜！」
萩は意味深な発言を残し、手をひらひらと振りながら休憩室を出て行ってしまった。
「何しに来たんだアイツ・・・・」
『・・・・ね』
出て行った扉を見ていると「A」と呼ばれる。
『何？』
「展覧会が終わるまで、俺から離れんじゃねーぞ」
『え、あ・・・うん』
松田はそれだけ言うと再びテレビに視線を戻した。
だが、私は松田に言われた言葉で顔が熱くなり、しばらくの間熱が引かなかった。
そして――――
”日本に憧れた向日葵展”の開催日を迎えた。
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セカイ(プロフ) - ちゃごいずごっどさん» コメントありがとうございます！更新がんばります！ (2月7日 21時) (
レス) @page46 id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃごいずごっど - 本当にとても素敵な作品でどんどん読み進めてました😭😭終始幸せな気持ちでいられます、、！！これからも無理のない範囲で更新頑張って下さい！！応援しています✨✨ (2月4日 20時) (レス) id: 9d6e955330 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セカイ | 作成日時：2024年1月17日 0時
