FILE.317 謎解きは喫茶ポアロで ページ42
「オイ刑事さんよぉ・・・・いい加減に帰してくれよ！刺された安斉は可哀そうだけど、俺らの中に犯人はいねぇって。誰も返り血浴びてねーし・・・」
「停電で真っ暗だったのに、人なんか刺せないと思います」
「それこそ暗視ゴーグルでもないと・・・」
「まあ俺は、停電前からそこのトイレに籠ってたから刺しようがねーし、そのトイレの小窓は磨りガラスになってるからよ、誰がどこに座ってるかもわからなかったしな」
3人が不満を口にし始めた時、「”秋風に たなびく雲の絶え間より もれ出づる月の かげのさやけさ”」と服部くんが百人一首を詠んだ。
「な、何だね？百人一首？」
「ああ。左京大夫顕輔が詠った和歌で、”秋風に吹かれた雲の切れ間からもれて見えるお月さんはメッチャきれいやなァ”っちゅう意味なんやけど・・・・犯人も切れ間から見てたんや。誰がどこに座ってるんかを・・・・」
『そうですよね？トイレの窓からコソコソ覗いてた・・・・・・大積明輔さん？』
名指しすると「な、何言ってんだ！？」と狼狽える。
「さっきも言ったろ！？あの小窓は磨りガラスになってて・・・・」
大積さんが再度説明しようとした瞬間、コナンくんは榎本さんにセロハンテープの有無を確認した。
「あるけど・・・でも何に使うの？」
「理科の先生が言ってたんだ！磨りガラスのザラザラしてる方にセロハンテープを貼ると、普通のガラスにみたいになるって・・・・」
「そうなの？」
「とにかく、テープを貼って覗いてみてよ！」
榎本さんはトイレのドアを開けて、内側からセロハンテープを小窓に貼って覗くと、「わっ！ホントだ！！」と口にした。
「貼ったところだけ透けて見える！！」
目暮警部もホントかどうか確認したくなったのか、内側へ回って小窓を覗き込んだ。
「確かに・・・透明とは言わんが、これなら誰がどこに座ったかぐらいはわかるな」
「で、でも・・どーして？」
『磨りガラスというのは、ガラスの表面に細かい傷を付けて、光の乱反射で白く曇らせて見えにくくしているんですよ』
「セロハンテープを貼ることにより、テープの接着剤で磨りガラスの傷が埋まり、平らに近くなるので透けて見えるんです」
せっかく説明してたのに・・・また降谷にもってかれたよ・・・・
ジト目で降谷を見ると、フッと笑みを浮かべた。
この野郎・・・美味しいとこ持ってき行きやがって・・・・・
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セカイ(プロフ) - ちゃごいずごっどさん» コメントありがとうございます！更新がんばります！ (2月7日 21時) (
レス) @page46 id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃごいずごっど - 本当にとても素敵な作品でどんどん読み進めてました😭😭終始幸せな気持ちでいられます、、！！これからも無理のない範囲で更新頑張って下さい！！応援しています✨✨ (2月4日 20時) (レス) id: 9d6e955330 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セカイ | 作成日時：2024年1月17日 0時
