検索窓
今日:391 hit、昨日:744 hit、合計:100,464 hit

FILE.280 業火の向日葵 ページ5

「ところで、<ひまわり>を隠していたあの絵は、最初からホテルに飾ってあったものなのか?」

「いや、元々何も飾られてなかったようだ」


松田が答えると、毛利さんは怪訝そうにチャーリー警部を見た。


「何でそんなことが気になんだ?」

「<ひまわり>を隠すにしては、大きすぎたような気がしてな。あそこまでのサイズの違う絵を用意する必要があったのか・・・・」

「考えすぎだよ。そんなの偶然に決まってんだろ」

「手元にはあの絵しかなかったんじゃねーのか?」


毛利さんと中森警部は口を揃えて否定する。


「だったらいいんだが、アンタ達の言うキッド像からすると、無駄なことが多すぎるように思ったものでな」

「無駄なことといえば・・・・5枚目の<ひまわり>が盗まれた時、地下金庫の防犯システムがハッキングされていたようだ」

「無駄というより計画を変更しただけだろ?」

「確かあの時は・・・・偽物にすり替えられた可能性があるってんで、急遽鑑定することになったんだよな。作業が思いのほか時間が掛かっちまって、キッドは犯行予告の時間を守るため、予定を繰り上げるしかなかったってワケだ。ホントは地下金庫で盗む計画だったんだから、システムのハッキングを行うことに何ら疑問はねェよ」


何の疑問も持たない毛利さんと中森警部に、松田はため息をついた。


「ホントにそう思ってんのか?アンタ宛てに送られてきた予告状には、今夜って書いてあったろうが。決して予定を繰り上げて強引に盗み出す必要はないはずだろ?」

「た、確かに・・・・・」

「じゃあ、一体何故・・・・」



中森警部が口籠ってると、鈴木相談役が立ち上がった。


「まあ何にせよ、我々はキッドとの対決に勝ち、無事<ひまわり>を取り戻したんじゃ!皆よう頑張ってくれた。これからも頼むぞ!!」



ハーハッハッハッ・・・と高笑いする鈴木相談役の声が会議室に響き渡った。

FILE.281 業火の向日葵→←FILE.279 業火の向日葵



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (81 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1725人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

セカイ(プロフ) - ちゃごいずごっどさん» コメントありがとうございます!更新がんばります! (2月7日 21時) (レス) @page46 id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃごいずごっど - 本当にとても素敵な作品でどんどん読み進めてました😭😭終始幸せな気持ちでいられます、、!!これからも無理のない範囲で更新頑張って下さい!!応援しています✨✨ (2月4日 20時) (レス) id: 9d6e955330 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:セカイ | 作成日時:2024年1月17日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。