FILE.314 謎解きは喫茶ポアロで ページ39
「んで、停電する前アンタ達はどこにいたんだよ？」
「わ、私は彼の向かいのソファー席に・・・」
「僕は安斉の隣の椅子に座ってたよ」
「俺は皆より先に来たんだけど、カバンをソファー席に置いて、ずっとトイレに籠ってたよ。昼から腹の調子が悪くって・・・・」
「トイレの中にねェ。じゃアンタだけは、返り血を浴びても洗い流せたというワケだな」
「オイオイ・・・・疑うんなら調べてくれよ！水で洗い流したくらいじゃ、なんちゃら反応ってヤツが出ちまうんだろ？」
それを言うなら・・・・
私が言おうとした瞬間、「ルミノール・・・」と背後から聞こえてきた。
「窒素含有複素環式化合物の一種で、過酸化水素水との混合液を吹きかけると、血液の存在を青白い発光で感知できる・・・・・・ですよね、黒羽刑事？」
『え、ええ・・・・・』
「でも、大積さんを調べてもルミノール反応は出ないと思いますよ？警察の方が来られる前に、気になって防犯カメラの映像を確認しましたから」
「彼が真っ先に来てトイレに籠り、次に安斉さんと山下さんが来て、最後に永塚さんが遅れて来て・・・・・ノートパソコンでバースデー動画を観ようとして停電したワケですが、停電で映像が切れるまで、トイレの扉は一度も開きませんでしたから」
「なるほどなァ・・・」
「そりゃどうも」
降谷とヒロの用意周到な行動に、半ば感心半ば呆れる。
「だから彼は、誰がどこに座ったかわからなかったと思いますよ？」
『でも、扉に小窓が付いているじゃない』
「ああ、この窓は磨りガラスになっていて、覗いても店内の様子は見えないんですよ」
『た、確かに・・・・』
窓を覗き込むとホントに何も見えなかった。
というか、安室と緑川として接することがあまりないから、何か2人の態度に身の毛がよだつ。
「何か今、変なこと思いました？」
『い、いや？別に・・・・』
その後、3人の所持品を見せてもらった。
大積さんは、部屋の鍵と煙草とライター、財布、携帯、そして包装紙に包まれた山下さんへのプレゼントで中身はネックレス。
山下さんは、ハンカチとティッシュ、化粧道具、部屋の鍵、財布。
永塚さんは、目薬と財布と携帯、そしてラッピング袋に包まれた山下さんへのプレゼントで中身は手袋。
一応、被害者の安斉さんのカバンの中身も調べたが、犯行に使えそうなものは何もなかった。
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セカイ(プロフ) - ちゃごいずごっどさん» コメントありがとうございます！更新がんばります！ (2月7日 21時) (
レス) @page46 id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃごいずごっど - 本当にとても素敵な作品でどんどん読み進めてました😭😭終始幸せな気持ちでいられます、、！！これからも無理のない範囲で更新頑張って下さい！！応援しています✨✨ (2月4日 20時) (レス) id: 9d6e955330 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セカイ | 作成日時：2024年1月17日 0時
