FILE.301 業火の向日葵 ページ26
コナンside
土煙の中をキッドに抱えられて飛んでいた俺は、煙が立ち昇る貯水塔を振り返った。別の方向からは地面がひび割れて穴が開いていき、周囲の地面が崩れ落ちる。
「あっぶねー・・・間一髪だったぜ・・・・」
「ああ・・・俺達はな・・・・」
「・・・ん？」
「あの2人はまだあそこにいるかもしれねーんだ。安心していいワケじゃねェ・・・」
「そう・・・だな」
俺のために・・・・あの2人は・・・・・
そしてキッドは森の中に着地した。美術館がある崖の先端が大きく崩れ、美術館とともに湖に巨大な水柱を上げて沈んでいく。
「マジかよ・・・ちゃんと脱出したんだろうな・・・！？」
キッドが呟くと、遠くの方から「コナンくーん！」と呼ぶ蘭の声が聞こえた。蘭以外にもアイツらの声もして、キッドは「ヤベッ！」と短く言うと、少し離れた木陰に身を潜めた。
「あっ！コナンくん！！」
「蘭姉ちゃん・・・」
「怪我はない？大丈夫！？」
「うん・・・キッドが助けてくれたから」
「いいな〜コナンくん」
「キッドと一緒に飛べて」
「ずるいぜ！コナン！」
こども達の羨ましい目線を尻目に次郎吉さんを見ると、「それでキッドと彼奴らはどこに！？」と尋ねられる。
「キッドはわかんないけど・・・・あの2人は・・・・・」
湖の向こうの崖を見つめると、崖は大きく崩れてあちこちから水が噴き出している。
「えっ、嘘だろ！？」
「そんな・・・・！！」
俺達は呆然と美術館を見つめることしか出来なかった。
何してるんだ・・・黒羽刑事、松田刑事・・・・・！
Aside
「オイ！大丈夫か！？」
『うん・・・大丈夫』
＜ひまわり＞の脱出用エレベーターに飛び込んだはずだが、その後激しい水流に押し流され、瓦礫の山になっているところまでやって来た。
水面から顔を出して、近くにあった瓦礫に掴まる。肩で息をしながら尻目に松田を見ると、申し訳なさが込み上げてきた。
『・・・・・ゴメンね。巻き込んじゃって』
「・・・・は」
『あの子だけでも助け出す方法しか思い浮かばなくてさ・・・・・生きて戻れる確証もないのに・・・・ホント、ゴメン』
俯きながら言うと、松田はフッと笑った。
「・・・んなの気にすんな。Aが言わなくても、俺がキッドにああ言うつもりだったし。それに、Aの無茶は今に始まったことじゃねーしな」
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セカイ(プロフ) - ちゃごいずごっどさん» コメントありがとうございます！更新がんばります！ (2月7日 21時) (
レス) @page46 id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃごいずごっど - 本当にとても素敵な作品でどんどん読み進めてました😭😭終始幸せな気持ちでいられます、、！！これからも無理のない範囲で更新頑張って下さい！！応援しています✨✨ (2月4日 20時) (レス) id: 9d6e955330 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セカイ | 作成日時：2024年1月17日 0時
