FILE.292 業火の向日葵 ページ17
目の前に迫る炎を見つめていると、「何すんだ!離せ!!」とコナンくんの声がした。何事かと思いコナンくんを見ると、コナンくんはキッドに抱えられていた。
すると、天井からゴゴゴゴ・・・・と地鳴りのような音が響き渡る。
『「まさか・・・・/オイオイ・・・・」』
「そこの刑事!わかってると思うけど――――」
「オメェに指図されなくてもわあってるよ!!」
『え・・・・ちょ、松田!?』
いきなり松田に抱きしめられ、身動きがとれなくなる。
「A!しっかり掴まってろ!!ぜってー離すんじゃねーぞ!!!」
『嘘でしょ!?』
天井を見上げた瞬間、天井を突き破って大量の水が流れ込んできた。わたし達は成すすべもなく、あっという間に激しい水流に飲み込まれた――――――
No side
美術館が建つ壁の側面から、突然大量の水が噴き出して、展望台の端から美術館を見ていた小五郎達は目を見開いた。
「な、何だ!?」
「どうやら貯水槽から水が流れ出したようじゃな・・・・」
「ってことは、これで火も消えたんじゃねェのか?」
その時、蘭達がやって来て、辺りを見渡しながら「ねぇ、お父さん。コナンくんは?」と尋ねる。
「あ!?そういえばいねぇ!」
「それにアイツら2人もいねェな」
「ったく、この忙しい時にどこ行きやがった!?さっきまで後ろにいたと思ったんだが・・・・」
「携帯も通じない・・・・先に下りちゃったかもしれないから。私捜してくる」
「ああ、頼む!」
蘭の後を追ってこども達も続いていくが、一人残った灰原哀は険しい表情で美術館を見つめていた。
やがて、崖の側面から勢いよく噴き出した水は、徐々に弱まっていく。
「オイ見ろ!水の勢いが収まってきてるぞ!」
「貯水タンクの水が全て流れ出たんじゃ。<ひまわり>が心配じゃ。行くぞ!!」
次郎吉が走り出すと、小五郎達は後に続いて美術館に向かった。
Aside
チューブ通路に流されていったわたし達は、水面から顔を出して通路の端に掴まった。
「大丈夫か?名探偵」
「ああ・・・」
『こっちも―――』
『大丈夫』と言いかけた時、ゲホッと水を吐き出した。
「大丈夫か!?」
『うん・・・少し水を飲んだだけだから・・・・・』
微笑むと、松田は安心したのかホッと胸を撫でおろした。
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セカイ(プロフ) - ちゃごいずごっどさん» コメントありがとうございます!更新がんばります! (2月7日 21時) (レス) @page46 id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃごいずごっど - 本当にとても素敵な作品でどんどん読み進めてました😭😭終始幸せな気持ちでいられます、、!!これからも無理のない範囲で更新頑張って下さい!!応援しています✨✨ (2月4日 20時) (レス) id: 9d6e955330 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セカイ | 作成日時:2024年1月17日 0時