FILE.290 業火の向日葵 ページ15
松田side
エレベーターを降りると、すぐに壁の隙間に身を潜ませる。誰もが避難するのに夢中で、俺がいないことに気付いていないのを確認すると、再びエレベーターに乗り込み、6階のボタンを押した時だった。
「待って！」
「あ！オメェ！！」
ボウズがエレベーターに飛び乗ったのと同時に、扉が閉まった。
「何で・・・・」
「だって2枚目と5枚目だけ、脱出用シューターに入っていなかった。何としてでも、シューターに入れさせないと。それに松田刑事も警備室にギリギリまで残っていて、＜ひまわり＞の様子を見てたよね。このことに気付いていたから、今こうして戻ってるんじゃないの？」
「ったく、流石高校生探偵だな」
「・・・・それ、褒めてる？」
エレベーターが6階に到着した。急いで＜ひまわり＞の元へ向かう。
煙が充満して、炎が迫る展示室へ入ると、＜ひまわり＞の前で誰かが何かをやっているのが見えた。
「アイツは・・・・」
「キッド！！」
ソイツは工藤新一に変装しているキッドだった。
「お前ッ・・・戻って来たのかよ！？それに――――」
キッドは俺の顔を見ると目を丸くした。俺がここに戻って来たことに驚いているのか、はたまた違う意味なのか。
それにコイツの顔、変装してるからそりゃあ工藤新一にそっくりだけど、昔似たような顔をどこかで・・・・・
キッドについて考えていると、「んなことよりもう1枚は！？」と言うボウズの言葉で我に返った。
「5枚目の＜ひまわり＞は無事なのか！？」
「ああ。そっちのストッパーは直ぐに外れたんだが、こっちが変なところに引っ掛かっちまって・・・・」
キッドはポールに手を掛けてガタガタと動かす。ポールは＜ひまわり＞と壁の間に挟まっていた。さっき、＜ひまわり＞をシューターに入れさせようとプログラムを作動させてたから、＜ひまわり＞が若干壁の内側に入っていて、思うように抜けないみてェだ。
「早く外さねーと絵の具が溶けちまうぜ」
「んなこたァ、わかってるよ！」
何かいつもと口調違うな・・・・もっと紳士的だったはずだったが、これが素なのかもしれねェなと思っていると、ボウズが「どけ！キッド！！」と言い、跪いてシューズのダイヤルを回していた。
「おま・・・嘘だろ！？」
「バ、バカ！よせ！＜ひまわり＞だぞ！人類の宝だぞ！！」
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セカイ(プロフ) - ちゃごいずごっどさん» コメントありがとうございます！更新がんばります！ (2月7日 21時) (
レス) @page46 id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃごいずごっど - 本当にとても素敵な作品でどんどん読み進めてました😭😭終始幸せな気持ちでいられます、、！！これからも無理のない範囲で更新頑張って下さい！！応援しています✨✨ (2月4日 20時) (レス) id: 9d6e955330 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セカイ | 作成日時：2024年1月17日 0時
