捜査一課の黒羽さん 5【名探偵コナン】

FILE.221.5　本庁の刑事恋物語　偽りのウエディング ページ44

1人目は、写真を撮っていた男性。恐らく写真家で花嫁のおじさんにあたる人らしい。小さい頃に会っていたが、写真家として海外を飛び回るようになってからは会っていないとのこと。

2人目は、サングラスを掛けている男性。恐らくスノーボード教室のインストラクターで、見覚えがないのは、いつもゴーグルと帽子で顔が隠れているからとのこと。

3人目は、おかっぱ頭の男性。恐らく温泉サイトの管理人だが、オフ会にも来たことがなく、何度も説得して出席してもらうことになり、会うのは初めて。事前に写真を送っていたから、顔はわかるんじゃないかとのこと。



『なるほどね・・・・』

「そういや、花嫁の家に押し入る前に起こした4件のうちの1つに、被害者のピアスに付着した指紋と花嫁の家に押し入った時の包丁についてた指紋って、両方左手の薬指だったんだよな？」

「ああ。犯人はその時手袋をしていたらしいから、犯行前につけたんだろうぜ。それまでは、全て凶器を持ち帰ってたから、撃退されるとは思わず、拭き取るのを怠ったんだろうな。現場からは、包丁以外の指紋は出なかったし・・・・」

「そうだ。左手っていやあ・・・・3人とも左手に包帯を巻いてたりしてたって言ってたな」

『「え？」』

「1人目は家のドアに指を挟んで、左手の薬指に絆創膏を、2人目はクセで左手をずっとポケットに突っ込んでるし、3人目は草野球で突き指して、左手の薬指と小指に包帯を巻いてるって・・・まあ、2人目がサングラスをしてるのは、ものもらいが出来て格好が悪いからって言ってたぜ？」


でも、それだけど犯人を特定するには・・・・



するとまた班長に連絡があったようで、対応している様子を見ていると「ええっ！？」と驚いた。

「花嫁が新郎に助けられた時に見たそうだ。犯人の右目にものもらいがあるのをな！」





ものもらいか・・・・・これではっきりした。連続強盗殺人犯の正体が。










「とにかく、替え玉であるオメェらも十分気ィ付けろよ！」

『はーい』と返事をすると、松田は「トイレに行ってくる」と言って出て行った。松田がいないのをいいことに、班長に相談をした。




「――――ったく、そういうことになるんじゃねーかと思ったけどよォ。あんまり松田に心配かけんじゃねーぞ？」

『うん。それはもう十分わかってるよ』

「・・・・だったら協力してやってもいいぜ」

『ホント？』

「ただし、条件付きだがな」

『え』

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