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「・・・・・この間の飛行船の時、Aが何考えてるかわかんなくなった。勝手に突っ走って行動するわりに、何があったか話してくれないし、ボウズと何やら犯人達といろいろやってたらしいし。何で俺じゃないんだろって思ってよ。考えてみたけど、いろんなことがぐちゃぐちゃになってワケわかんなくなった」
『それは・・・ゴメンね。松田ならわかってくれるかなって勝手に思って、突っ走っちゃった。そんな風に思ってたなんて知らなくて・・・・・ホント、ゴメン』
「Aが守られる立場より、守る立場にいることはよーく知っている。オメェの性格を考えたらな」
確かに、私は守られる立場によりも、誰かを守る立場の方が性にあってるけど・・・
「でも俺は・・・・・Aを守ってやりてェんだよ。Aは平気だって言うかもしれねェけど・・・・・・心配なんだ」
『・・・・うん。でもね、心配って思う気持ちは同じだよ』
風が止んで、宙に舞った紅葉の葉がひらひらと足元に舞い散る。
『私もね、松田には無茶してほしくないの・・・・・なんて言っても説得力ないよね』
「・・・・Aの性格上仕方がねェかもしれねーが、目の前の事件をほっとけとは言わねェ。警察としての責任もあるしな。だが、自分自身のことを大切にしてやれ。
前にも言ったよな?身体張んのはほどほどにしろって」
『覚えてるよ、イージス艦の時だよね。あの時はもう無理かもって正直思った。だけど、松田がいたから助かった。松田には助られてばかりだね』
「・・・・そうでもねェけど」
『そうでもあるよ。昔も今も助けられてばかり』
「でも飛行船の時は―――――」
言いかける松田の口に人差し指を当てる。
『キッドがって言いたいんでしょ。確かにキッドに助けてもらったことに変わりはない。だけど、松田がラウンジにいなかったら、全体の状況を把握しきれなかったし、犯人達を捕まえられなかった。事件を解決出来たのは松田のおかげだよ』
「・・・・あのボウズがいたじゃねーか」
『まあそうだけど・・・・・・でも!松田がいてくれたからこそだって思ってる』
松田の想いが聞けた今だからこそ、私も伝えなきゃ。
そう胸に言い聞かせて、しっかりと視線を逸らさずに松田を見つめる。
『松田はね、刑事としても人生にしても最高の
「・・・・そうかよ」
『そうだよ。松田のこと信頼してるんだから、安心して』
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セカイ(プロフ) - soraさん» コメントとリクエストありがとうございます!「裏切りのホワイトデー」ですが、確かに二人だったらどうなる展開になるのか私も楽しみです。いつか書けたら書こうと思います。 (1月12日 22時) (レス) id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
セカイ(プロフ) - シンヤさん» コメントありがとうございます!励みになります! (1月12日 22時) (レス) id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - いつも更新ありがとうございます!!いつも楽しませてもらってます!!リクエスト書いていいか分からなかったんですけど《裏切りのホワイトデー》をこの話で見てみたいです!!いつもありがとうございます!更新頑張ってください!! (5月21日 16時) (レス) @page46 id: 246c6fd1e1 (このIDを非表示/違反報告)
シンヤ(プロフ) - 毎日更新して下さりありがとうございます🙏🙏毎日とても楽しく読んでいます🥰🥰ありがとうございます🙏🙏いつも素敵な話ありがとうございます🙏🙏続きとても楽しみにしています🥰🥰 (5月10日 0時) (レス) id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
セカイ(プロフ) - シンヤさん» コメントありがとうございます!修学旅行篇は事件メインになってしまったので絡みが少なかったのですが、これからは絡み増し増しになる予定ですので、楽しみにしていてください! (2023年5月8日 23時) (レス) @page8 id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セカイ | 作成日時:2023年4月29日 0時