FILE.211 ページ32
目を閉じていたからか、随分と長い間歩いていたような気がする。手が引かれる感覚がなくなると「開けていいぞ」と言われた。目を開けるとそこには――――――――――
『わあああぁぁ！綺麗・・・・！！』
流れる紙屋川と朱い鶯橋を覆うように彩る紅葉が、水面にも映り込み、視界一杯に紅葉の世界が広がっている。そして、紅葉の隙間から光が差し込み、キラキラと輝いているようだった。
『すごい・・・！こんな景色見たことない・・・・！！』
「だろ？この景色をAに見せたかったんだ」
『だからここに連れてきてくれたの？』
「・・・・・ああ」
そっぽを向く松田の耳は、ほんのりと赤い。
『ねぇ。耳、赤いよ？』
「あ、赤くなんてねーよ！紅葉のせいだっつーの！」
照れ隠す松田を見て、フフッと笑い『ありがとう』とお礼を言った。
『でも、松田がこんなにロマンチストだと思わなかったよ。何かきっかけでもあったの？』
「・・・・・・・きっかけならあったよ。でなきゃ、連れて来るワケねーし」
そう言う松田の顔は、さっきとは打って変わって、思い詰めたような表情をしていた。
『松田・・・・・？』
「なァ・・・・・聞きてェことがあるんだけど」
『何？』
「俺ってそんなに頼りねェか？」
その瞬間、風が吹いて地面に散った紅葉が風に乗って運ばれていった。そして紅葉の葉が擦れ合い、ザワザワと音を立てた。
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セカイ(プロフ) - soraさん» コメントとリクエストありがとうございます！「裏切りのホワイトデー」ですが、確かに二人だったらどうなる展開になるのか私も楽しみです。いつか書けたら書こうと思います。 (1月12日 22時) (
レス) id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
セカイ(プロフ) - シンヤさん» コメントありがとうございます！励みになります！ (1月12日 22時) (レス) id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - いつも更新ありがとうございます！！いつも楽しませてもらってます！！リクエスト書いていいか分からなかったんですけど《裏切りのホワイトデー》をこの話で見てみたいです！！いつもありがとうございます！更新頑張ってください！！ (5月21日 16時) (レス) @page46 id: 246c6fd1e1 (このIDを非表示/違反報告)
シンヤ(プロフ) - 毎日更新して下さりありがとうございます🙏🙏毎日とても楽しく読んでいます🥰🥰ありがとうございます🙏🙏いつも素敵な話ありがとうございます🙏🙏続きとても楽しみにしています🥰🥰 (5月10日 0時) (レス) id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
セカイ(プロフ) - シンヤさん» コメントありがとうございます！修学旅行篇は事件メインになってしまったので絡みが少なかったのですが、これからは絡み増し増しになる予定ですので、楽しみにしていてください！ (2023年5月8日 23時) (レス) @page8 id: 220b9e6626 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セカイ | 作成日時：2023年4月29日 0時
